ベジタライフ顆粒

新鮮野菜をそのまま、フリーズドライ

ベジタライフ顆粒


緑黄色野菜8種類をミックス!
「ベジタライフ」は完全に洗浄、殺菌された新鮮な野菜を凍結乾燥法(フリーズドライ)でつくられています。

このシステムは低温かつ、真空下で水分を昇華するので、水分含有量は極めて少なく、香り、色、味をそのままに、特に大切な栄養成分を破壊することなく温存されるのが特徴です。

「ベジタライフ」は、小松菜、ほうれん草、大根葉、パセリ、野沢菜、グリンピース、にんじん、カボチャの8種類をミックス。

それぞれに優れた栄養素(葉緑素、βカロチン、各種ビタミン群等)に重点をおいておいしく召し上がれるようにしました。

「八菜園」「ベジタライフ」を持つ隊員たち。1988年
「八菜園」「ベジタライフ」を持つ隊員たち。1988年

太平洋の真ん中で藻類の培養

ハワイ島の、地球上、この地域以外では得ることのできない特殊な気象、風土の中で、その自然環境を当然に活かしたスピルリナパシフィカ®やアスタキサンチンの起源となるヘマトコッカス藻の培養が行われています。

なぜハワイ島

サイアノテックコーポレーション東洋酵素化学株式会社が提供しているサイアノテックコーポレーションは米国のシンク・タンク・バッテル・ノースウエストで微細藻類の研究を続けてきた世界的権威者サセスキー博士によって、1983年に設立されたバイオベンチャー企業です。

1987年以来藻類培養に理想的な自然条件を備えたハワイ島コナ地区にハワイ州管理局NELFA(NATURAL ENERGY LABORATORY OF HAWAII AUTHORITY)が管理するHAWAII OCEAN SCIENCE AND TECNOLOGY PARK内に工場を施設し、現在約36万㎡でヘマトコッカス藻や海洋深層水で培養する独自の食用藍藻スピルリナなど、独特の高付加価値化培養技術を開発し、量産化及び商業化を進めてきました。

サイアノテックコーポレーションは米国のナスダック市場で株式を公開。ISO9002、Products Association / USA認証GMP規格の工場が稼動する、藻類培養における世界のリーダー的企業として存在しています。

ハワイ島ケアホレポイントだから

ハワイ諸島は太平洋のほぼ中央に位置し、ハワイ島はその南端に浮かぶ諸島最大の火山島です。

ハワイ島は日本の四国のおよそ半分くらいの面積の中に、4,000mを超える山が二つもそびえ、西側海岸に位置するKONA(日本でもコナコーヒーとして知られている地名)・KEAHOLE SPOTにおいては、太平洋からの風と影響し合い特殊な自然が造られました。

それは天然培養による安全、清潔な藻類を育成するために特に必要とされる「環境・衛生面での条件」を作る要因にもなったのです。

〇 常に太平洋から流れる風は汚染のない鮮度の良い空気を運び、工業のないこの地域全体は清浄な大気で覆われています。それは各国の天文台がこの島に集合していることでも証明されます。

〇 海沿いのこの地点に限り、雨が降ることは非常にまれで、年間を通し常に太陽光に恵まれています。

〇 特徴的にこの地域は降雨が少ないため周囲では植物が育ちません。また、およそ80万年前に誕生した、諸島の中で最も若い活火山島は、今だ誕生溶岩のままの状態を残しているため、鉱・植物の粒子の飛散がほとんどなく、コンタミネーションの心配がありません。

〇 山裾から高地にかけて降る雨は地下の岩盤に浸透ろ過され、清澄な湧水となって現れます。湧水はミネラルを含み藻類にとっては活性水となって成長させ、藻体内に栄養と成分の合成を促進させます。

〇 人も含め、生物の起源は“海”からと言われています。約2000年をかけて様々な成分が熟成され高濃度に溶け込んだ深層水は海洋生物の育成には最も適し、表層水に比べはるかに成長を早めます。スピルリナパシフィカ®は深海600mからくみ上げられた深層水で唯一大量に培養されたスピルリナです。

元祖!!SPFプラセンタ

元祖!!SPFプラセンタ

TKKのこだわりのプラセンタエキス

牛胎盤が主流であった当時-1997年-TKKは国内で初めてトレーサビリティが可能なSPF豚胎盤を原料にプラセンタエキスの製造を始めました。国内産SPF豚の使用にこだわった最大の理由は、管理された新鮮・健康な胎盤(プラセンタ)が得られ、安心・安全、品質の高いプラセンタエキスが提供できることです。千葉、埼玉、茨城、秋田、青森など各県の畜産家と契約し直接豚舎に出向き、あるいは分娩毎に冷凍輸送で回収した胎盤は直ちに処理されます。


SPFプラセンタT-100

プラセンタとは?

 

プラセンタとは?プラセンタは、妊娠中の母体と胎児をつなぎ受精卵から胎児を育て上げる臓器で、出産後に「後産」として体外に排出されます。受精後、受精卵と子宮の間にできる絨毛のような血管の集まりで、これにより胎児は、呼吸、代謝、排泄から脳下垂体や内分泌作用、母体の免疫作用を調節に至るまで、ほとんどすべての生理行動を行っている複雑で神秘的な臓器です。 プラセンタの成分は主にアミノ酸、ビタミン、ミネラル、酵素、ムコ多糖類、核酸(DNA他)等で構成されています。

現在わかっている主な成分は次のとおりです。

・アミノ酸:ロイシン、リジン、バリン、スレオニンなど
・たんぱくしつ:アルブミン、グロブミンなど
・酵素類:アルカリフォスファターゼ、ヒアルロニダーゼなど
・脂質、脂肪酸:コレステロール、ラウリン酸、パルチミン酸など
・糖質:ショ糖、ガラクトース、グルコースなど
・核酸構成物質:ウラシル、アデニン、グアニンなど
・ミネラル:カルシウム、ナトリウム、カリウム、リン、亜鉛、鉄など
・ビタミン類:ビタミンB1、B2、B6、B12、ビタミンD、ナイアシンなど
・ムコ多糖類:ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸など

SPF豚とは?・・・Specific Pathogen free Pig

 SPF豚とは?SPF豚(Specific Pathogen Free Pig)とは、豚の発育に悪影響を及ぼす特定の病気(マイコプラズマ肺炎、萎縮性鼻炎、豚赤痢、トキソプラズマ症、オーエスキー病など)に汚染されていない「清浄な豚」、あるいは「健康証明書付の豚」という意味が含まれています。

もともとは医学・獣医学などの実験用に開発されたSPF動物の一種で、もともとは無菌的な手術室で帝王切開により生まれた豚をできる限り衛生的な環境下で飼育していたものです。

豚にはいろいろな感染病が多く、また1カ所にて沢山の数を飼うので、病気の予防のためにワクチンや抗生物質などの薬剤を大量に使わなければなりません。

その結果、養豚家の経営を圧迫すると同時に、肉質への影響、薬剤の残留なども問題視されています。

このために、豚の生産性にとくに影響するいくつかの病原体を持たない豚=SPF豚が注目され、実用化されてきたのです。

SPF豚の飼育には豚舎の設備投資や衛生環境の維持に従来の飼育方法よりも経費や手間がかかりますが、汚染の心配が無く、薬剤残留の心配がありません。

いわば「無農薬野菜の動物版」として注目されています。

豚とBSEの関連は?

豚や鶏といった牛以外の家畜がBSEに感染したという事例は報告されていません。

さらに、BSEの牛の特定危険部位を食べさせた動物試験でも、豚や鶏には感染が認められていません。(農林水産省ホームページより)

TKKのプラセンタ製品

〇厳格な管理のもとで飼育、分娩された胎盤を原料にすることにこだわっています。そのため規格豚を成長させるまでの管理、胎盤の選別、収集基準や分娩後の胎盤の取扱マニュアルなどの理解・認識・実行性に優れている養豚業者に協力をお願いしております。

〇除血、洗浄された精製組織から、独自の酵素化学を使って抽出されたエキス粉末です。

〇抽出エキスをフリーズドライ(-35℃)で脱水粉末化していますから、成分が変質することがなく水溶性の高いエキス粉末を得ることができます。

〇SPFプラセンタT-100…エキス分99%以上を含有。臭いの低い淡黄褐色~褐色の粉末。主に錠剤・顆粒等の剤型に適しています。

〇SPFプラセンタT-A…エキス分90%含有(環状デキストリン10%)。肉臭をほとんど感じない白~うすいベージュ色の粉末。
ドリンクや一般食品への配合に適しています。

〇その他液状タイプ等、ご要望に対応します。

SPFプラセンタT-Aエキス粉末と2%水溶液
SPFプラセンタT-Aエキス粉末と2%水溶液

項目 SPFプラセンタT-A SPFプラセンタT-100
白~淡黄褐色 淡黄褐色~褐色
におい ほとんどない わずかに特異なにおい
溶解性 水に溶けやすい 水に溶けやすい
アミノ酸試験 陽性 陽性
ペプチド試験 陽性 陽性
pH 6~7 6~7
総窒素 9%以上 10%以上
重金属 10ppm以下 10ppm以下
一般細菌数 1000乗cfu/g以下 1000cfu/g以下
大腸菌数 陰性 陰性

TKKのプラセンタエキスの成分は主にアミノ酸、ビタミン、ミネラル、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸などのムコ多糖類、核酸(DNA、RNA)等で構成されています。

SPFプラセンタT-100の有用性試験(チロシナーゼ阻害)

メラニンはチロシンから酵素チロシナーゼによって段階的に生成されます。

濃度(%) チロシナーゼ
阻害率(%)
2 40
5 53
10 94

0.04%チロシン溶液、マッキルベイン緩衝液(pH6.8)及び試験溶液各1mlを3ml容吸収セルにとり、35℃で数分間放置した後、チロシナーゼ溶液0.02mlを加え混合し、波長475nmにおける吸光度の増加を10分間測定した。吸光度の増加が直線的となる6分後から10分後の1分間当たりの吸光度の増加をAとした。

また、対照として試験溶液の代わりに水を用いて同様に操作したときの吸光度の増加をBとした。
以下の式によりチロシナーゼ阻害率を算出した。

チロシナーゼ阻害率(%)=(B-A)/B×100

スピルリナ研究

なぜスピルリナ?

”フィコシアニン”はスピルリナの独特の成分です。

スピルリナは約60もの栄養と成分を身体に供給できることが優れているだけではなくフィコシアニンを含むことがさらに注目されるべきです。

すでにスピルリナ自体は数多くの有用性が検証され、その論文が公開されています。その上、フィコシアニンを主体とした研究も重ねて行われており、ここにスピルリナの本質がうかがえます。

フィコシアニンはスピルリナ(乾燥原末)に4~7%含まれているほかは紅藻類のアサクサノリにわずかに含まれている程度ですから他の食品から摂取することはできません。フィコシアニンを含むスピルリナは、血色素の増産や血中脂質の改善等による血液に及ぼす影響、あるいは有害な物質の排除、肝保護、アレルギー抑制作用など、これほど多くのデトックス(de・toxication)効果が確認されている素材を他に見ることはありません。

”良い成分”を取り込むとと共に”悪い物質”を除去することを同時に行えば健康に与える効果は相加すると言うより相乗的と言っても良いかもしれません。

その意味でスピルリナは十分な食経験(安全性)とともに完成された健康補助食品の一つと言えるでしょう。

色素スピルリナの錠剤を、水を入れたコップの中に浸しておくとやがて青い色素が溶け出てきます。クロレラはその様な現象は見られません。クロレラにはフィコシアニンと呼ばれる青い色素が存在しないからです。

また、スピルリナは細胞膜が薄く弱いため(クロレラと比べ消化性が良いのはこのためです)に膜を通して色素が出易くなっていることも理由の一つです。

スピルリナには主要な3つの色素が含まれています。他の2つは黄色色素であるβ-カロテン、緑色色素であるクロロフィルで、これらはクロレラにも含まれています。スピルリナ特有のフィコシアニン( Phycocyanin )は、フィコシアノビリンと呼ばれる部分とタンパクが結合した構造をしており、フィコシアノビリンは胆汁色素ビリルビンの化学構造にきわめて類似しています。


構造フィコシアニンの構造中、中央→のH原子をフリーラジカル(「活性酸素と抗参加物質」参照)に与えることにより、スカベンジャー(抗参加物質をもつ物質の総称)としての役割をします。フィコシアニンはスピルリナ等の藍藻類特有の色素ですが、紅藻一部アサクサノリにもみられます。


これまで国内外の研究から、次の様な抗酸化作用、抗炎症作用、細胞及び肝臓の保護作用、免疫機能の増強作用など、健康に関する様々な報告がされています。


試験

スピルリナのデトックス(de・toxication)作用

緑色の符号はスピルリナ、青色の符号はフィコシアニンを試験品として行った研究試料です。

肝保護・解毒効果 ・肝炎に対する摂取効果(埼玉医大) ①
・血清LDLコレステロール、中性脂肪の低下作用(埼玉医大、女子栄養短大、東海大)②③④
・抗がん剤の副作用発現阻止(日本医事新報) ⑤
・肝症外性物質・四塩化炭素を使用した肝保護効果試験(Biochem.&Biophy.R Comunications.1998) ⑥
・エタノール代謝に及ぼす影響 ⑦
毒性物質排除効果 ・腎毒性物質(無機水銀、制ガン性:シスプラチン、P-アミフェノール)による腎障害抑制効果(千葉大) ⑧
・チェルノブイリ原発事故による放射能排泄効果(For Immediate Release June1991) ⑨
・ダイオキシン排泄効果(福岡県保健環境研究所) ⑩
腸をきれいに ・ラット腸内の乳酸菌増殖促進効果(千葉県立衛生短大) ⑪
アレルギー反応の抑制 ・Compound48/80による皮膚炎発症の抑制(Remirez et al.,2002) ⑫
・アラキドン酸による耳浮腫炎症抑制効果(C.Romay et al.1998,1999) ⑬
・酢酸による大腸炎に対する抗炎症効果(R,Gonzalez;et al.,1999) ⑭
・卵白アルブミンによるアレルギー炎症抑制効果(Remirez et al.,2002) ⑮
・ザイモサン発症関節炎に及ぼす抑制効果 ⑯

① 肝炎

-埼玉医科大学 竹内瑞弥

肝炎患者にはA型肝炎4名、B型2名の計6名を対象にスピルリナを投与した。一日21錠を3回に分け内服。栄養士による食事指導も併行し、医薬品は全く使用しなかった。スピルリナ投与により各症例とも肝機能は改善され、いずれも完治、あるいはほぼ正常範囲となっている。とくに全症例で血清コレステロール値180~220㎎/dlに近づいているのが特徴である。急性肝炎におけるGOT、GPTはいずれも二週間後より回復し、6週間後にはいずれも正常値となっている。

② 血清コレステロール及び中性脂肪の改善

-埼玉医大公衆衛生学教室

ラットに高コレステロール食の給餌と共にスピルリナを摂取させると、血清総コレステロール、低比重(LDL)および調低比重コレステロール、およびリン脂質の上昇を著明に抑制し、さらに高比重(HDL)コレステロール値を著明に上昇せしめる効果がある。

従ってスピルリナには、動脈硬化症疾患の予防効果が期待できる。
高脂肪・高コレステロール食摂取により発現した脂肪肝は、スピルリナ投与により著明に治療が促進され、スピルリナに脂質代謝に好影響を及ぼす効果がある。

3週間各A~D食で飼育後の総コレステロール値(T-Ch)とHDL-コレステロール値(HDL-Ch)の比較。

  T-Ch HDL-Ch
A 48.8±7.6 26.0±1.5
B 484.5±22.1 10.2±1.9
C 55.2±2.5 31.4±1.3
D 193.1±20.0 22.3±1.7

3週間後B食飼育後4週間目から各A~D食に切り換えた時の総コレステロール値とHDL-コレステロール値の比較。

  T-Ch HDL-Ch
A-A 37.4±1.2 37.4±1.2
B-A 43.8±2.3 34.8±1.2
B-B 267.0±52.9 17.7±2.2
B-C 55.3±2.0 44.0±2.4
B-D 131.1±21.2 26.9±2.9

- 3週間B食によって発生した脂肪肝の変化-
B-A、B-C … 肝細胞浸潤も少なく細胞B-AよりもB-Cの方が鮮明であった。
B-B… 肝実質細胞内に脂肪は異常に蓄積し脂肪変性が強く灰白黄色を呈し腫大し壊死巣も多い。大小種々の脂肪滴を含んでいる。
B-D… 細胞浸潤や壊死巣が残るが脂肪変性の多くは回復。

③ラットに高フラクトース(果糖)食を摂取させると血漿中の脂質が増してくるがスピルリナ投与により上昇が抑制される。

— 女子栄養短大栄養学研究室

  総コレステロール 中性脂肪 リン脂質
高果糖食(HF) 115mg/dl 200 182
HF+5%SP 79 160 140
HF+10%SP 77 155 136
HF+15%SP 78 123 133

SP:Spirulina

④ 人の高脂血症、高血圧症改善効果

-東海大学第一内科

高脂血症及び高血圧症を有する30名を15名ずつに分けA群にはスピルリナを一日4.2gを8週間、B群には4週間投与した。総コレステロール(T-Ch)、LDLコレステロール(LDL-Ch)は有意に低下し、4週で中止した群は再び上昇した。動脈硬化指数も有意に改善した。

動脈硬化指数:(総コレステロール-HDLコレステロール)/HDLコレステロール

血清コレステロール(mg/dl)

  投与前 4週 8週
T-Ch A 243.5±25.6 232.7±35.7* 234.5±33.1*
B 248.4±20.5 241.8±16.5 247.5±23.1
T-Ch A 160.9±24.1 151.2±32.0 154.1±30.7
B 156.5±19.0 148.6±14.4 161.0±23.0*
動脈硬化指数 A 4.4±1.3 4.0±1.3** 4.0±1.5*
B 3.3±1.0 3.3±1.2 3.5±1.2*

・色付部分はスピルリナ投与期間
・HDLコレステロール中性脂肪には急な変化なし
・*P<0.05
・**<0.01:有意な変化あり

血圧(mmHG)

  投与前 4週 8週
収縮期 A 143±8 141±5 139±9
B 138±8 138±8 140±6
拡張期 A 96±5 96±5 91±5**
B 97±3 92±6* 92±4

拡張期血圧を下げる傾向にある

⑤ 抗ガン剤等の薬物による副作用発現の軽減

-日本医事新報№3599

急逝骨髄性白血病と診断された64歳男性

平成1年12月制癌剤投与により、幻覚、幻視、黄疸、出血性素因も出現し顔貌も異様に変化、死線をさ迷う状態となった。

3月下旬よりスピルリナ訳4gを飲み始め約1ヵ月後の退院時には、一時かなり強い黄疸を伴い急性肝炎→肝硬変も疑われたとは思えない程改善した。「不思議なくらい肝機能が回復している」と担当医も述べている。その後平成3年5月まで2クールの制癌剤投与でも肝機能、腎機能には殆ど障害が見られなかった。

⑥ フィコシアニンによる肝機能保護:ラット肝中毒の保護効果

-Bhat.B.Vadiraja,Nielsh W.Gaikwad and K.M.Madyastha
Biochemical and Biophysical Research communications,249(1998)428-431

肝臓機能に障害を与える物質として知られる四塩化炭素やR-(+)-Pulegoneをラットに与え、フィコシアニンの肝機能保護効果を調べた。

フィコシアニンによる肝機能の保護
フィコシアニンによる肝機能の保護

肝臓の障害程度では、肝臓内で重要な働きをしている酵素(G-6-Phosphatase)の活性を測定することで測られる。

フィコシアニンを事前に投与した群では酵素活性値が、有害な物質のみを与えたときほど減少しないことが示された。(グラフ:右側2つ)このことは、フィコシアニンによって肝機能が保護されたことが示されている。

フィコシアニンや有害物質を与えていない比較群を基準にすると、障害ラットの酵素活性は大きく損なわれている。(グラフ:中央2つ)

有害な物質をラットに与える前に、スピルリナから抽出したフィコシアニンを与えると有害物質から肝臓が保護されることが示された。

⑦ ラットのエタノール代謝に及ぼすスピルリナの影響

- 東京女子医科大学 日本栄養・食糧学会誌 Vol.47 No.5

スピルリナのエタノール代謝に及ぼす影響について検討するため7もしくは10日の予備飼育(基本食で飼育)後、28日間基本食および20%スピルリナ含有食を与えたラットの腹腔内にエタノールを投与後、エタノールおよびその代謝物(アセトアルデヒドと酢酸)の血中および肝臓中濃度を測定した。

また肝のアルコール脱水酵素(alcohol dehydrogenase=ADH)およびアルデヒド脱水酵素(aldehyde dehydrogenase=ALDH)の活性測定のためWistar系ラットを7日間の基本食飼育後、基本食餌摂取群、基本食+10%エタノール摂取群、20%スピルリナ摂取群、20%スピルリナ+10%エタノール摂取群の4群にわけ21日間飼育後測定した。

【実験結果】

1. 血中および肝エタノール濃度とその代謝物に対する影響

2回(AおよびB)の実験を行いスピルリナ食餌摂取群は基本食摂取群と比較し血中および肝エタノール濃度が低値を示し特に実験Aでは両群間の血中(p<0.01)および肝中(p<0.02)濃度で有意差を認めた。血中のアセトアルデヒド濃度はスピルリナ含有食餌摂取群が低値であった。

エタノール代謝産物に対するスピルリナの影

  食餌 注射 血中濃度 肝臓ホモジネード中濃度
スピルリナ
(20%)
エタノール エタノール
(mM)
アセトアルデヒド
(μg)
酢酸(mM) エタノール
(mM
アセトアルデヒド
(μg)
酢酸(mM)
実験A + + 24.4±10.9 (-) 1.29±0.34 1.72±1.03 (-) 0.21±0.07
  + 55.4±9.66 (-) 1.29±0.66 6.16±1.38 (-) 0.25±0.09
実験B + + 57.4±7.36 15.00±7.78 0.88±0.12 5.70±1.83 20.02±4.81 0.23±0.18
  + 77.7±19.5 23.2±4.5 1.18±0.34 7.18±2.29 17.03±12.54 0.30±0.13

2. 肝臓およびALHD活性

スピルリナ摂取によってADHのエタノールに対するKmは変わらなかったがALHDのアセトアルデヒドに対するKmは低下(0.7mM)し、スピルリナによりエタノール代謝が促進することが示された。

スピルリナ摂取ラットの肝酵素活性

食餌 飲料 ADH活性 ALDH活性
km(mM) km(mM) Vmax(μU/mg)
基本食 0.13±0.02 1.11±0.33 14.47±4.42
エタノール 0.15±0.02 0.91±0.34 13.45±3.24
スピルリナ 0.16±0.02 0.67±0.18 11.69±2.65
エタノール 0.16±0.01 0.70±0.11 9.86±2.70

⑧ 腎毒性物質(無機水銀、制ガン剤:シスプラチン、P-アミノフェノール)による腎障害抑制効果

-千葉大学 薬学部

ラットにスピルナの水溶性画分とともに標記薬物を投与したところ血清尿素窒素、クレアチニン濃度の上昇を抑え、組織障害によって起こる尿細管酵素の逸脱が抑制された。

また、腎臓中のシスプラチン中の白金量はスピルリナ無投与ラットより低く腎毒性金属の組織取り込みも阻止していることが分かった。

⑩ ダイオキシンの排泄効果

ダイオキシンとは一般ごみや産業廃棄物を燃やしたときに発生する有機塩素化合物の一種で、免疫不全や肝臓障害、生殖障害を引き起す物質。ラットにダイオキシン及び20%スピルリナ添加食を与えた結果、体内に入ったダイオキシンを糞便として体外へ排出するのを促進し、肝臓に蓄積するのを抑制した。食物繊維や葉緑素が小腸を通るときにダイオキシンを吸いつけるためと考えられる。(衛生化学 42-47(1997))

ダイオキシンの排泄効果

⑪ ラットの腸内における乳酸菌増殖促進効果

-千葉県立衛生短期大学栄養学・食品学教室

普通食に対しスピルリナ混合飼料を約100日の投与によって盲腸内のビタミンB1量の増加、ラクトバチルス属乳酸菌の菌数増加が認められた。

(μg)

  対照群 スピルリナ群
V.B1量/g内容物 5.88±1.29 8.39±4.60
V.B2量/g内容物 18.21±4.56 18.78±14.58
  対照群 スピルリナ群 スピルリナ群/対照群
Bifidobacterium
×10の9乗/g盲腸
×10の9乗/g全盲腸
3.00±1.22
6.43±3.79
3.50±1.81
8.06±4.90
1.16
1.25
Lactobacillus
×10の9乗/g盲腸
×10の9乗/g全盲腸
3.96±2.68
7.76±4.55
12.96±4.82
27.19±7.79
3.27
3.50

⑫ Compound48/80によるアレルギー性皮膚炎の抑制効果

-Remirez et al.,2002

皮膚炎を発症する物質として知られるCompound 48/80をラットに投与する1時間前に、コントロールとして食塩水を一方にはフィコシアニンを事前に注射した。

共にCompound48/80に対して炎症を引き起したが、フィコシアニンにおいては炎症を阻害する、抗炎症作用が確認された。

  Compound48/80
8μg/g(体重)
阻害[%]
食塩水 0
フィコシアニン
1.0mg/g(体重)
62.7

ヒスタミンあるいはCompound 48/80の皮膚塗布1時間前に抗炎症剤プロメタジンあるいはフィコシアニンを経口投与されたラットではアレルギー性皮膚炎症領域の減少が見られた。

フィコシアニン投与量を多くする程、アレルギー性皮膚炎の領域が小さくなることが示されていた。

ヒスタミンによる皮膚炎症反応に対するフィコシアニンの抑制効果ヒスタミンによる皮膚炎症反応に対するフィコシアニンの抑制効果

Compound 48/80による皮膚炎症反応に対するフィコシアニンの抑制効果Compound 48/80による皮膚炎症反応に対するフィコシアニンの抑制効果

⑬ 酢酸による大腸炎に対する抗炎症作用

-C.Romay et al.,1998,2000a,2000b

アラキドン酸によるラット耳浮腫炎症は、フィコシアニン20~200㎎/㎏の経口投与によって抑制された。その効果は、フィコシアニンの投与量に比例して増大した。同時に炎症惹起物質のロイコトリエン(LTB4)やプロスタグランジン(PGE2)産生も抑制された。

フィコシアニンは炎症惹起物質を合成する酵素であるシクロキシゲナーゼやリポキシゲナーゼ活性を阻害すると思われる。

    浮腫重量(mg) 阻害率[%]
アラキドン酸 0.5mg/耳 6.3±0.98
フィコシアニン 50mg/kg 3.3±0.59 47.61
フィコシアニン 100mg/㎏ 2.5±0.92 60.31
フィコシアニン 200㎎/㎏ 2.1±0.8 66.6
抗炎症薬剤
(インドメタシン)
1mg/耳 1.1±0.24 82.53

⑭ ラット大腸炎に対する抗炎症作用

-R,Gonzalez;et al.,Pharmacological Reserch,39(1999)55-59

酢酸をラットに与えると大腸炎を引き起こす。そこで、ラットにフィコシアニンを摂取させた後、酢酸を与えると大腸炎による炎症が抑制される。

MPO活性大腸炎を引き起こすと炎症に反応してMPO(Myeloperoxidase:食細胞に存在し、溶菌力に影響を及ぼす酵素)活性が高くなる。フィコシアニンを与えるとMPOの活性値が上がらずに、正常に近い値を維持した。

フィコシアニンの抗炎症効果フィコシアニンの抗炎症効果は、抗炎症薬として著名なアスピリンの類似薬5-Aminosalicylic acid(5-ASA)と比較してもほぼ同等の効果を示した。

⑮ アレルギー性炎症モデルラットへのフィコシアニンの効果

Remirez,D;Ledon,N;Gonzalez,R Mediators of Inflammation 11(2002)81-85

フィコシアニンによるアレルギー性炎症の抑制効果を調べた。

卵白アルブミンによりアレルギーをマウスの耳に発症させた後、フィコシアニンを経口で与えたところ、炎症状態が減少することが示された。

耳のアレルギー性鋭意省の抑制効果ステロイド系抗炎症剤 Triamcinolone をマウスに与えるとアレルギー性炎症は、大きく抑制される。(図、上側)同じくフィコシアニンを与えた場合、フィコシアニン濃度が高くなるほど、アレルギーが抑制された。
また別の実験においては、フィコシアニンを服用させた後、ヒスタミンをラットに注射し形成される青い斑点領域を減少させた。

⑯ マウスのザイモサン(酵母抽出物)発症関節炎に及ぼすスピルリナの抑制効果

- Remirez,Diadelis;Gonzalez,Ricardo;Merino elson;Rodriguez,Sandra;Ancheta,Odelsa Mediators of Inflammation 11(2002)75-79

ザイモサンは酵母細胞壁から抽出される多糖類で、マウスの関節に炎症を引き起こすことが知られている。

  Grade 0 Grade 1 Grade 2 Grade 3 Grade 4 備考
Zymonsan 投与→無処置群       50% 50% 15mg/ml
→Triamcinolone処置群 90% 10%       10mg/kg
→Spirulina処置群   60% 40%     100mg/kg
→Spirulina処置群   80% 20%     400mg/kg

関節炎の悪化具合をGrade 0~Grade 4に分類し、Gradeが大きい程、症状が進行している。

ザイモンサンによって関節炎を起こした後、ステロイド系抗炎症剤Triamcinolone処置群、スピルリナ処置群、無処置群で関節炎の抑制効果を比較した。

マウスの体重1Kgあたり100gのスピルリナを与えると関節炎の状況がGrade 1の割合が60%、Grade 2の割合が40%となり、無処置群と比較して改善されていることが示された。さらにスピルリナの投与量をマウスの体重1Kgあたり100gから400gに増量すると、より一層改善されていることが示された。

この関節炎鎮静効果は、フィコシアニンの抗炎症作用と抗酸化作用によるものと考えられる。ザイモサンをマウスの関節に注射した後、スピルリナを与えることによって炎症は抑制される。


その他の臨床実験や動物実験で確認されたスピルリナの効用

1.  糖尿病

-埼玉医科大学 竹内瑞弥

かなり重症な糖尿病患者に対して食事制限と併行してスピルリナの投与を行って、30日後、60日後の血糖値(50gブドウ糖負荷血糖検査)で良好な成績を得ることができた。なおスピルリナは一回7錠とし、一日3回計21錠を服用することにした。

症例1
48才、男、飲酒の機会が多く、ウィスキー党のためほとんど副食を摂らないようであった。健康診断で発見され、その他の合併症は認められない。

症例2
55才、男、タクシー運転手で飲酒は全くしないが、かなりの甘党である。食事時間が不規則である、合併症である白内障が両眼におこってきた。

症例3
56才、男、7年前から高血圧症で、薬を服用しないと血圧は188-96mmHgになったことがある。利尿降圧剤で最高150以下にコントロールされている。自覚症状は全くない。

50gブドウ糖負荷血糖検査(mg/dl)

  症例1 症例2 症例3
投与後 30日後 60日後 投与後 30日後 60日後 投与後 30日後 60日後
空腹時
(正常値100以下)
128 116 96 176 122 102 212 172 180
30分後 158 162 154 212 200 168 266 194 206
60分後
(正常値170以下)
206 168 160 238 236 170 354 226 198
90分後 172 130 122 196 174 136 360 202 180
120分後
(正常値120以下)
172 104 122 136 120 98 308 178 146

糖尿病治療の大原則は食事療法と運動療法であるが患者に理解はあっても中々円滑に実行されない。

その点ではスピルリナを服用すれば必要な栄養素を摂取することは誰にでも簡単にできるし、アルカリ食品であるため体内での栄養素の代謝は円滑となる。今回の症例によっても血糖曲線の改善はめざましく、比較的簡単に糖尿病が良くコントロールされたといえる。

2. 貧血

-埼玉医科大学 竹内瑞弥

低色素性貧血の9名に対してスピルリナを原則として一日20粒を毎食後に服用することにした。対象患者はヘモグロビン12g/dl、ヘマトクリット37%以下とした若い女性が圧倒的に多くなった。投与後15~30日後には低色素性貧血の全症例に効果を認めた。すなわち、現代の食生活ででは不足しがちな微量栄養素が完全に補給されるために、薬剤以上の効果が得られたものだと考えられる。

9症例の平均値

Hb: ヘモグロビン(g/dl) 正常値 14〜18 12〜16
R: 赤血球数(x10^6/mm^3) 440〜560万 380〜520万
Ht: ヘマトクリット(%) 40〜48 34〜42

3. 白内障

-東京医科歯科大学(講師)山崎義人

スピルリナを一日30~20粒の投与と同時に毎日の生活態度には十分なる指示を与え、紫外線カットの保護眼鏡を装用し、テレビは禁止、白内障の点眼薬、内服薬などを服用せしめ、計385例の老人性白内障に対し、90%にその進行を阻止、もしくは視力を向上することができた。

数例ではあるが糖尿病性網膜症あるいは腎炎性網膜症に対して、内服薬1~2種を混合服用させ、その上にスピルリナを飲ませることによりいずれも非常に素晴らしい効果をあげた。高血圧症、網膜血管硬化症の160例にも一日20~30粒を服用することにより経過を追ってみたが、同様すこぶる良好な結果を得た。

4. 胃腸障害(潰瘍)

-東日本学園大学 坂井病態研究所 坂井友吉

スピルリナ投与によって繰返し再発していた潰瘍が、4ヶ月後に至るも再発をみていないこと、また、或る症例は著効を得、中断によって再び疼痛が現れ、再投与によって疼痛が消失している。スピルリナは胃腸障害(潰瘍)患者に対する治療補助剤として、非常に優れた効果が認められ、更に予防効果も期待できる。社会的に一層ストレスの増大が予想され、更に食生活の偏りが一層強まり、拡大していく事の危惧される今日、健康維持、体力増強にスピルリナは大きく貢献するものと思う。

5. 臓炎に対する効果

-京都府立医科大学 田中実

治療法は食事療法が基本になる。脂肪や香辛料を制限し、消化が良くバランスのとれた適量をよく噛んで食べること。スピルリナは膵臓炎患者の摂るべき理想の食品で治療薬剤としての効果も持っている。

46歳男性
食後に吐き気、嘔吐、上腹部痛、下痢を頻発。食事療法とスピルリナ4.2g、消化酵素剤を併用し、2週間後下痢は軽減、アミラーゼ値は正常に戻り5週間後には吐き気、嘔吐は完全に消えた。

35歳男性
背中に痛みを覚え、アルコール、脂肪食を摂ると悪化し下痢を伴う。軽度の慢性膵臓炎。食事療法とスピルリナ4.2gで痛みは次第にとれ、3週間後には痛み、下痢は消失、8週間後には圧迫感も完全に消え体重も増加し完治。

6. 高血圧発症防止効果

-日本栄養食糧学会1984

自然発症高血圧ラットを用い通常食を摂取させ、飲料水として対照群には水道水を、実験群1には水道水に抽出物を50mg(体重100g当り)を加えた。実験群2には同様に100mgを投与した。

8週間飼育した結果、5週目以後において血圧の上昇抑制効果を示した。(P≦0.05)。
また、各群の初期値を100とした相対値では、1週目で既に効果が現れた。

mmHG

動物群 0週後 3週後 5週後 8週後
対照
相対値
86±8
100
160±4
186
188±3
219
193±2
224
実験1
相対値
96±3
100
159±3
166
169±3
176
173±2
180
実験2
相対値
100±4
100
158±3
158
170±3
170
172±7
172

7. 低濃度カリウムの減少が引き起こす大脳顆粒細胞アポトーシスのフィコシアニンによる保護

-Rimubau,V;Camins,A;Pubill,D;Sureda,F X;Romay,C;Gonzalez,R;Jimenez,A;Escudedo,E;Camarasa,J;Pallas,M
Naunyn-Schmiedeberg’s Archives of Pharmacology 364(2001)96-104

細胞のアポトーシスは細胞の自滅といえる現象です。ある細胞においては、カリウム/血清カリウムの減少からこの細胞死が引き起こされる。

スピルリナからの抽出物であるフィコシアニンを与えることでアポトーシスから細胞が保護されることが示された。

フィコシアニンによるアポトーシスからの保護

コントロールにおいては、カリウムが満たされた状況で、細胞のアポトーシスは殆ど発生しない。(グラフ左側)

これに対してカリウムが欠乏すると、アポトーシスを引き起こした細胞が増加する。(グラフ中央)

カリウムと血清が欠乏したところにフィコシアニンを与えると、アポトーシスを引き起こす細胞が少なく抑えられることが示された(グラフ右側)

その数はコントロールにおけるアポトーシス細胞数に近くなり、フィコシアニンにより細胞アポトーシスが保護されている。この効果はフィコシアニンのもつ抗酸化活性に基づいているものと考えられている。

8. スピルリナ・プラテンシス抽出物の各画分の抗酸化活性

-J.E.Pinero Estrada,P.Bermejo Bescos & A.M.Villar del Fresno Il Farmaco 56 (2001) 497-500

スピルリナの抽出物のなかで、フィコシアニンが抗酸化作用の中心であることが示された。

フィコシアニンが抗酸化活性をもつことを示すため、非動物試験において、スピルリナ抽出物のうち、フィコシアニン画分でのヒドロキシラジカル(「活性酸素と抗酸化物質」参照)の活性に対する細く能力(消去する力)を調べた。スピルリナ抽出物からフィコシアニンを精製し濃度を上げてゆくに従い、ラジカルを補足する能力が高くなることが確認された。

フィコシアニンのラジカル補足能

フィコシアニンは濃度が高くなるほど、ラジカルを消去し、生体物質が酸化を受けにくくすることを示している。


スピルリナ抽出物の抗酸化活性について

Takashi Hirata,Mikiya Tanaka,Masaki Ooike,Teppei Tsunomura & Morihiko Sakaguchi
Journal of Applied Phycology 12(2000)435-439,2000

スピルリナ抽出物について、生物の最小単位といえる細胞モデル中のリポソームとおける酸化防止効果を調べた。

リソポームは生体膜の主成分であるリン脂質が、自己集合してできる二重層膜kの小胞であり、リノール酸は細胞膜を構成する一成分として存在する。

リノール酸の酸化

抗酸化成分を加えない場合、物質を酸化させるラジカル(「活性酸素と抗酸化物質」参照)によりリポソームを構成していたリノール酸が時間とともに酸化される。

これに対して、スピルリナ抽出物を与えた場合、リポソーム構成分子はラジカルによる酸化が阻害され、スピルリナ抽出物が抗酸化作用を持つことを示された。

また、乾燥したスピルリナと新鮮なスピルリナから得られるフィコシアニンの抗酸化活性に差があるか確認したところ、両者から得られたフィコシアニンの抗酸化能に大きな差は見られなかった。

このことは通常販売されているスピルリナにおいてもフィコシアニンの抗酸化作用が保たれていることを示している。

フィコシアニンの抗酸化効果


スピルリナ抽出物によるHIV-I型の増殖阻害

Ayehunie,S;Belay,A;Baba T W;Ruprecht,R M
Journal of Acquired Immune Deficiency Syndromes and Human Retrovirology 18(1998)7-12

HIV(Human Immunodeficiency Virus:人免疫不全ウイルス)は人体の防御機構である免疫において、その免疫の指揮官といえる細胞に寄生し、繁殖する(いわゆるAIDS(エイズ)ウイルスといわれているもの)ため、人間の免疫機構が不全になる。

スピルリナ抽出物がこれらのウイルス増殖阻害効果を持つか否かを試験した。

フィコシアニンの抗酸化効果

スピルリナ抽出物を与えない場合のウイルスの増殖数を1とした場合、スピルリナ抽出物を与えたものにおいては、ウイルスの増殖数が無添加の場合の半分になった。

スピルリナ抽出物を与えることによりウイルスの増殖が抑えられることが示された。

また、スピルリナ抽出物を与えることでウイルスの感染力が弱くなり、ウイルスが感染しにくくなることが示された。

ヒトNK細胞活性を中心とする自然免疫の賦活

T.Hirahashi et al.,2002

スピルリナ熱水抽出物水溶液を毎日50ml、2~3ヶ月間飲用することによって健常人血中Nk細胞のIL-12-IL-18刺激インターフェロンγ(IFNγ)産生は促進された。

スピルリナ抽出物の服用を2ヶ月、3ヶ月間継続すると、スピルリナ服用前と比較して、免疫機能が高くなっている。

スピルリナ抽出物のHIV-I型の増殖阻害

このNK細胞活性はBCG細胞壁成分(BCG-CWS)により促進されることから、NK細胞膜IL-12レセプターあるいはIL-18レセプターの関与が考えられる。

スピルリナは、NK細胞におけるIL-12/IL-18レセプター数を増加させるよりむしろ、その構築あるいは会合にはたらきかけて賦活作用を示すことが示唆された。

藻類の血糖値降下作用と腸内細菌叢の変化

木下良作、平岡雅規、田口尚弘、富永麻理、富永明(高知大院・総合人間自然科学、高知大総合研究センター・海洋生物研究教育施設、高知学園短期大学・医療衛生)

【目的】
腸内環境は栄養と免疫の観点から重要である。藻類はその成分で腸内環境を変化させ、栄養や免疫応答の調節に寄与していると考えられる。本研究では藻類を経口投与することにより血糖を制御する種を詮索し、その作用を調べるため、腸内細菌叢の変化を検討した。

【方法】
インスリンの非依存型のレプチン受容体欠損 db/db マウス(15週齢雌)に糸状性藍藻、スピルリナ(Spirulina pacifica、Cyanotech・東洋酵素化学供与)の懸濁液(蒸留中で80℃、1時間処理)およびスピルリナの熱水抽出物を一日おきに経口投与(10mg/day)した。血糖測定値は眼窩静脈叢から採血後3分以内に、ロッシュ・ダイアグノスティックス社のAccu-Chekで行った。腸内細菌叢変化はBacteroidesグループとLactobacillusグループの菌数をrRNAプローブを用いて測定することによった。

【結果】
藻類投与前、db/dbマウスの血糖値は平均456mg/dLであった。1ヵ月後の血糖値(mg/dL)は、対照群:565、スピルリナ群:521
スピルリナ熱水抽出物:469、ホソエダアオノリ群:487、クロメ配偶体:438、糸状性藍藻:492であった。クロメ投与群ではBacteroidesグループが約1.3倍、Lactobacillusグループが約1.6倍となっていた。他の群では、顕著な増加は認められなかった。

【考察】
クロメ配偶体投与群の血糖値減少は腸管からの何らかの刺激によるものと考えられるが、それが腸内細菌層の変化とどのような関連があるか現在検討している。

スピルリナ

栄養と特有の成分=フィコシアニンとのバランス
スピルリナパシフィカ(R)

スピルリナは約35億年前に地球上に誕生した最古の生物です。

酵母にみられる高たんぱく、緑黄野菜にみられるカロテノイドとビタミン、海藻にみられるミネラルと繊維。その細胞は3者を総合した栄養とフィコシアニンで満たされた特異なラセン状の植物です。

スピルリナパシフィカスピルリナ パシフィカ®(ハワイアンスピルリナ)は世界で初めて実用化されたハワイ島の海洋深層水と独特の自然環境(清浄な水、澄んだ空気、豊かな太陽光)のもとで栄養と成分をたくわえたスピルリナの登録商標です。


ラセンの不思議

銀河系宇宙から地上の自然界にかけて、ラセン形やうず巻運動の現象は数多く見られます。太陽系は円運動ではなくねじれた軌道を描き、多数の銀河系星群やアンドロメダ星雲などにも宇宙でのうず巻き現象を見ることが出来ます。

生物の系統を司るDNAは真に二重ラセン構造であり、つる性植物にも生物本能が現れています。一方,台風の渦、竜巻の気流にみる如くエネルギーの蓄積もラセン形を描いて放出されるし、水の様な流体はラセン形によって管空内の流量を増すことが出来ます。1827年に初めて発見されたスピルリナ(SPIRULINA)は「ラセン」「ねじれた」を意味するSpiralから学名が付けられました。

スピルリナは30数億年前地球上に出現した最初の生物とされています。地球の生物の発生は光合成を営む葉緑素を持った微小生物から始まり、やがてO2呼吸をする高等生物へと進化していく。

DNAの二重らせん構造

炭水化物、たんぱく質、核酸などが植物細胞内に合成される。

 

spirulina_rasen04 spirulina_rasen05 spirulina_rasen06

いろいろに変化するスピルリナのラセン形

原料品種:Spirulina Platensis

藍藻類に属すが、厳密な生物学上の分類は藍色単細胞細菌として扱われる。細胞は長さ300~500ミクロン、幅8ミクロンの規則正しいラセン状(spiral)に連なり多細胞状に群生している。

藻体は鮮やかな青緑色である。クロレラは緑藻類に属し、単一細胞性で大きさはスピルリナの約1/100。藍藻の仲間では水前寺海苔(熊本/九州)がある。スピルリナはわずかな溶存成分と強い太陽光と水と空気を生命原として繁殖し、藻体内には豊富な栄養素をバランスよく蓄積、しかも消化性がよいのが特徴。

スピルリナはアフリカやメキシコの熱帯地方の湖に自生しています。

その湖は塩分が濃く(15%強)強アルカリ(PH:9~11)です。
この環境に耐えて生育しますから他の微生物の汚染を受けず、純粋に収穫できるので原住民にとっては古代からの安全で貴重な食糧として利用されてきました。

サハラ砂漠の奥地チャドのフォートラミーでは日常の食糧に、
ダイエ(dihe)と呼ぶ暗黒色の乾パンが売られています。
原料は、湖に青いペンキを流したように繁茂して浮いている藻を、麦わらですくい取って、天日乾しで得られます。

スピルリナには約35の種類があり、自生しているもののほとんどがSpirulina Platensisですが
チャド湖やテスココ湖(メキシコ)のものにはSpirulina maximaと言われています。
現在、人工的に純粋培養しているものは全て自生湖から分離したPlatensisを種母にしています。

スピルリナ自生地


東洋酵素化学㈱のスピルリナパシフィカ®(ハワイアンスピルリナ)は、世界で初めて海洋深層水(水面下600m以上)を利用し、培養されたスピルリナです。

深層水は地球を数百年かけて循環し、高い水圧を受けて栄養分が熟成され溶け込んでいるため、生物が驚くほど早く生育します。また、海水中には細菌がほとんどなく清潔でスピルリナの培養には最高の条件をそなえています。

ハワイ島は世界で最も早く海洋深層水の研究が始められ、また、空気がとても澄んでいることから世界中の天文台が集中している場所でもあります。太陽光を必要とするスピルリナの培養は屋外オープンで行われるために大気の安全性は必要不可欠で汚染のない清浄な大気は品質を高め安心と信頼を与えてくれます。


スピルリナが健康補助食品に脚光を浴びるまでの歴史

世界で最初に人工的に培養を始めたのはフランス国立石油研究所で1962年のことです。

1967年にアジスアベバ(エチオピア)で開催された応用微生物学会の国際会議でベルギー及びフランスの微生物学者らによって、たん白と高栄養価について発表されたことが大きな話題を呼びました。

1973年 微生物たん白に関する第2回国際会議、さらに 1974年 国連の世界食糧会議にも続々登場し、一躍世界の脚光をあびるようになりました。以来、ヨーロッパでは健康食品としていち早く活躍してきましたが、日本では1970年まで全く知られていません。

71年から工業的な培養実験が行われるようになりました。クロレラはそれより早く、1951年からのことです。クロレラと比べスピルリナは我国よりもむしろ米国、ヨーロッパでの注目が高く、主たる消費地となっていますが、我国でも安全性は勿論、その効用は多くの大学や研究機関で研究されてきました。

米航空宇宙局(NASA)では食糧利用としての他に、スピルリナの生態系を利用して宇宙空間におけるO2供給源としての活用も研究されています。

栄養細胞

「植物性たん白質の宝庫」として注目を浴びたスピルリナは微生物と緑黄色野菜や海藻の性格を兼ね、3者の成分を併せもつ特性は食生活を総合的に修正し、また体のひずみを更正する役割の方がむしろ「たん白源」より貴重です。


スピルリナの特徴

★ たん白質の含有量が70%に達することもあり、構成するアミノ酸のバランスが非常に優れている良質のたん白質でもあります。
★ ビタミンやミネラルの種類が多く、各栄養素がバランスよく含まれています。
★ クロレラに比べ消化吸収性が良いので、スピルリナの有効成分の利用効率は高くそれは健康食品として欠かせない要件でもあります。
★ カロテンや葉緑素(クロロフィル)を始め緑黄色野菜としての成分(ビタミン、ミネラル)が含まれるので、食べにくいとされる野菜を簡便に摂取することができます。
★ スピルリナの抽出液には乳酸菌の増殖効果があり、未知の成長促進物質の存在が認められます。

栄養バランスの補正に最適

市販食品にスピルリナを加えたときの栄養価比率は実線で描いたように変わり、日常の栄養バランスは改善されます。

下の円グラフの円周に示した栄養素の数値は、20歳以上の男子の一日総栄養素所要量の1/3を示したものです。この数値は女子にもほぼ共通します。

バランス

必須(不可欠)アミノ酸のバランスが良い

体の中では生理的に必要とされるそれぞれのアミノ酸の理想的な比率が決まっています。

アミノ酸からできるたんぱく質はこの理想の比率にどれだけ近いかを示すプロテインスコアでたんぱく質の質の良し悪しが評価されます。

各アミノ酸が表の比率で含まれていればスコア100となり、理想とするたん白質となります。スピルリナも理想に近いたん白質といえます。

理想型のアミノ酸比率
イソロイシン 3
ロイジン 3.4
リジン 3
フェニルアラニン 2
チロシン 2
含硫アミノ酸* 3
スレオニン 2
トリプトファン 1
バリン 3
プロテイン・スコア 100
スピルリナ 80〜83
鶏卵 100
しじみ 100
豚肉 90
牛肉 79〜80
クロレラ 77
牛乳 74
大豆 55
ゼラチン 0

(シスチン、トリプトファンが0のため)

スピルリナ 0.75
えんどう豆 0.64
大豆 1
牛肉 1.4
豚肉 1.53
クロレラ 1.74
牛乳 2.75

動脈硬化予防因子=リジン/アルギニン 比(1以内がよい)

理想に近い形で含まれる必須アミノ酸 タンパク質含有量(%)

ほとんどのビタミンを含みます

ビタミンは人の体内で合成できない(イシトールは合成できる)ため、食べ物から摂らなくてはなりません。但し、人の腸内に住みついてる腸内細菌は大腸菌も含めてビタミンを合成(すべてではありません)していますから、人はそれらの一部を利用しています。

野菜は多くのビタミンを合成しますが、たん白質はほとんど造らず、またビタミンB12も造りません。しかしスピルリナパシフィカはビタミンB12を含めほとんどのビタミンが含まれています。但しビタミンCだけはスピルリナの生物特性として生合成する機能をもっていません。

スピルリナパシフィカには鉄、カルシウム、マグネシウム以外にも微量で働く重要なミネラルがたくさん含まれています

セレン ビタミンEの抗酸化作用を助長し老化・血管硬化を予防、睾丸と前立腺に多く含まれる。
更年期障害に役立つ。
近海魚に含まれる有毒な水銀を無害化する重要な機能を持つ
亜鉛 インスリンの合成と作用発現に必須。多くの酵素系に中心的役割。
欠乏症として皮膚炎、脱毛、発育不全、生殖機能低下、貧血、味覚・嗅覚障害などを起こす。
マンガン 肝臓のミトコンドリア内に存在するピルビン酸カルボキシラーゼの構成成分ムコ多糖の合成など数多くの酵素の活性化に関与。
コバルト ビタミンB12の構成成分。VB12が欠乏すると悪性貧血を起こす。
ヨウ素 甲状腺ホルモンの構成要素。海藻や魚介類に多く含まれる。
成長促進、活力と精神の敏活を高める。健康な髪、爪、皮膚、歯を作る。
モリブデン アミノ酸代謝に関与。鉄代謝に関与する酵素の重要な構成成分。
クロム 正常な糖代謝、脂質代謝の保持に必須。
バナジウム 細胞の再生や造血を助ける。
最近の研究ではⅠ型糖尿病の治療に使える可能性が示唆されている。糖代謝、脂質代謝の保持に必須。
バナジウムは極めて高い希少価値を持つミネラルですが、スピルリナパシフィカ®(ハワイアンスピルリナ)のほかに含んでいるスピルリナはありません。

豊富な有色成分、緑黄野菜として十分な条件を備えています

カロテン含量を基準にすると、スピルリナ20粒(4g)はそれぞれの野菜の量に相当します。

ニンジンニンジン 大1個

ホウレンソウホウレン草 2.5束

キャベツキャベツ 25個分

カロテン 体内でビタミンAに変わります。しかし、ビタミンAを過剰摂取したときにみられる副作用はありません。
視力の低下を抑え、感染に対して抵抗し、粘膜合成促進、活性酸素消去(抗酸化)ガン予防の効果があります。
クロロフィル 緑の血液と呼ばれ、コレステロール低下、抗炎症、破壊組織修復作用があります。
フィコシアニン スピルリナ特有の青色色素でクロロフィルと同様植物の光合成を担っています。
フィコシアニンはクロロフィルの環が開いた形で非常に良く似た構造を持ち、デトックスや抗ガン作用、アレルギー抑制作用などが研究されています。

乳酸菌の増殖因子

Enterococcus faecalis Kazama Lactobacilus acidopfilus Toyoを通常の肉エキスやペプトン牛乳カゼイン培地に0.5%添加することにより乳酸菌数は顕著に増加します。

En.face.K 1リットル培養基当りの収量 通常 2.87g スピルリナEX添加 4.25g
L. acid. T 2.01g 2.61g

スピルリナとクロレラの違い

分類 スピルリナ(SP)
藍藻類(藍色最近)
クロレラ(Ch)
緑藻類
 
形状 単細胞がラセン状に群生 単一球状  
大きさ 長さ300〜500μ
巾8μ
直径3〜8μ 1μ:1/1000mm
酵母:5〜10μの単細胞
発育条件 PH 9〜11
強(アルカリ)
6〜6.5
(弱酸性)
一般の部生物は弱酸〜アルカリで発育し、約10%の塩分で発育は止まる。強アルカリ、高塩分では他の微生物の発育は困難なのでPSは純粋な清潔性、安全性が保たれる。
塩分 高塩水
(10〜20%でも発育可能)
淡水
細胞膜 薄く弱い 厚く固い 超音波でSPの細胞は簡単に壊れるがChは壊れない。
消化性 良好(95%) 悪い(60〜80%) Ch消化されずに大腸まで届くため黒い便が出る。
濃い緑 淡い緑  
風味 海藻の香り
歯につきやすい
抹茶の香り
歯につかない
SPは細胞膜が薄いため蛋白質が中から浸出し粘着性が出る。
成分 フィコシアニン 含む 含まない フィコシアニンはガン抑制、肝臓保護、抗炎症作用などの効果が確認されている。
ビタミンC 含まない 含む  
β-カロテン 150〜280mg/100g 35〜80mg/100g スピルリナはカロテン量も多く、ゼアキサンチンも含む。
アルカリ度 40〜45 20〜25 ミネラルが多い。

 アルカリ度…100gの食品を焼いて得られる灰分を中和するのに要する1規定の酸のml数をアルカリ度という。

その他の食用藻類には以下の者がある

藍藻類 – 水前寺のり
緑藻類 – アオノリ
紅藻類 – アサクサノリ、テングサ
褐藻類 – ワカメ、コンブ

消化吸収が悪ければ有用性がない

乾燥したクロレラを実験室で、細胞破砕のため20分以上超音波を射波しても膜が固いため細胞は壊れません。一方スピルリナは5分で細胞膜はバラバラになります。

クロレラの消化率はそのままで10~20%(国立栄養研究所)で、細胞壁破砕クロレラでも80~85%の消化率です。

スピルリナは人口消化液やラットの消化率は95%に達してます。

アスタキサンチン研究

アスタキサンチンの健康機能

アスタキサンチンは、以下の如く様々な角度からその機能に関する研究が行われている。

(1) 脂質過酸化抑制1,2,3)
(2) 免疫賦活4,5)
(3) DNAの酸化的損傷抑制6)
(4) 発ガン及びガン転位抑制7,8)
(5) 抗炎症(間接リウマチ痛、手根幹症候群の痛みの軽減。口内炎、単純疱疹の治療ないし発症防止。CRP値の低下)9,10)
(6) 白内障、黄斑変性症の予防・改善11,12)
(7) 紫外線による日焼け防止、皮膚保護13,14)
(8) 生殖機能向上15)
(9) 学習・記憶能力向上16)
(10) 筋肉萎縮抑制17)

いずれも強い活性酸素消去作用が作用発現の原点となっている。

この中から、我々の関係した共同研究の結果を中心に、いくつかの報文も引用しアスタキサンチンの健康機能について解説する。

老化や病気の原因となる活性酸素

最近ではガンを始め生活習慣病などの多くは活性酸素によるものと考えられるようになってきました。

活性酸素とは体内でエネルギーが産生される過程で発生する、あるいは体内に侵入した細菌やウイルスなどを死滅させるために発生する酵素のことを言います。これは過激な反応を引き起こす不安定状態の酸素です。

私たちの体内では、当然発生した活性酸素を中和する仕組みも持っているのですが、消去しきれなかった活性酸素は細胞やDNAを傷つけ、脂質に対しても過酸化という悪影響を与えます。

その結果、細胞や生体反応を変性させ、ガン、動脈硬化、糖尿病、白内障、老化などの様々な障害につながってゆくことが分かってきたのです。

活性酸素の発生要因

●ストレス
●放射線(レントゲン撮影、放射線治療)
●多量の飲酒、喫煙
●油を使った菓子、インスタントラーメン等の古くなった食品
●細菌、ウイルス、カビ
●大ケガ、手術など
●血行不良や虚血時
●紫外線
●薬物(特に抗癌剤)
●工事や車の排気ガス(窒素酸化物)
●息切れするような激しい運動
●電磁波(電子レンジ、携帯電話、パソコン)
●化学物質(洗剤、柔軟材、建築溶剤、接着剤、除草剤や農薬、食品添加物)

フリーラジカル消去活性 18,19,1)

ビタミンE(V.E)は抗不妊ビタミンと呼ばれた時もあったが、活性の本質は脂質の過酸化、特に生体膜(細胞、赤血球、ミトコンドリア、ミクロソームなど)を構成する脂質の過酸化を抑制することとである。

ビタミンCやβ-カロテンも抗酸化物質の代表的なものであるが、関連グループはin vitroにおけるXanthine-Xanthine oxidaseの反応系でSuperoxide anion radical (O2-)又はHydroxyl radical(・OH)を発生させルミノールを加える蛍光反応を測定しradical生成抑制効果の比較を行った。(図1)

実験方法
 Materials and Methods

1. oxygen free radicalを発生させる。oxygen free radicalは以下の様に発生させた。
a. superoxide anion radical:5mlのTris-HCl buffer中でxanthine(100μM)を8mU/mlのxanthine oxidaseで反応させた。
b. hydroxyl radical:全量2mlの反応液(5mM Tris-HCl, 100μM FeCl3, 100μM EDTA, and 100μM xanthine)にxanthine oxidaseを加えることで反応を開始させ、hydroxyl radicalを生じさせた。

2. 試料
Cyanotech Corporation(Hawaii)提供のBioAstin Oleoresin(5%天然アスタキサンチン含有)を用いた。

3. 蛍光分析
活性酸素種の指標となる化学ルミネセンスはChronolog Lumivette luminometer(Chronolog Corp., Philadelphia, PA)を用いて測定した。この定量は3mlのミニバイアルで行う。このバイアルを測定前に37℃に保温し、それぞれのバイアルについてbackground 化学ルミセンスを測定した。サンプルは15分間37℃で加温した後、4μMのルミノールを加え、蛍光反応を生じさせた。結果はcount/unit・timeの値からbackgroundの値を引いた数値を求めた。

4. 統計学的解析
各群の間における有意差はstudentのt検定によって求めた。この分析を用いて5%以下を有意差があると判断した。各値は4~6回測定した値の平均値±標準偏差値で表した。

結果

A. in vitroの系における、生化学的に発生させたsuperoxide anion radical除去能について抗酸化物質とカタラーゼを加えたsuperoxide dismutaseとの比較 Table.1 に抗酸化物質によるsuperoxide anion radical除去能の比較が示されている。化学ルミネセンスは一般的に活性酸素種の生成を定量するために用いられる。ポジティブコントロールとしてカタラーゼ(200μg/ml)を加えたsuperoxide dismutase(200μg/ml)を用いた。

B. in vitroの系における、生化学的に発生させたhydroxyl radical除去能について抗酸化物質とmannitolとの比較  Table.2 には抗酸化物質によるhydroxyl radical除去能の比較が示されている。化学ルミネセンスは一般的に活性酸素種の生成を定量するために用いられる。hydroxyl radicalの強いスカベンジャーであるMannitol(1.25μM)をポジティブコントロールとした。

図1 Astaxanthin exceptionally Powerful redical scavenger
【Debasis Bagchi, Ph.D.Pharmacy Science, Creighton University School of Health Sciences, 2500 California Plaza, Omaha, NE 68178】

また幹らはヘム鉄を用い、リノール酸含有ジメチルスルホキサイド中でフリーラジカルを発生させ、in vitroにおける各カロテノイドのラジカル補捉活性を検討した結果、アスタキサンチンのED50は200nMと最も活性が強く、対照として用いたゼアキサンチン、ルテイン、β-カロテン、α-トコフェロールのED50は各々400、700、960、3,000 nMであった。さらに第一鉄イオンを用い、ラット肝ミトコンドリアでのペルオキシラジカルによる脂質過酸化連鎖反応の抑制を検討した結果、アスタキサンチンはα-トコフェロールに対し約1,000倍の活性が認められたとしている。

コレステロールの酸化抑制

LDLの被酸化能に及ぼす影響としてin vivo studyでは、健常者13名に対し2週間、0.6mg~21.6mg/日投与することによりLDL被酸化のlagtimeが有意に延長することが明らかにされている。2)

アスタキサンチンを含む餌をラット(雄)に30日間与えたところ、HDLが、コントロール群(Co群)では42.4mg/dLであったのに対し、投与群では57mg/dLとなりHDLの増加を認め、これに対しLDLは12.5mgから9.6mgに減少していた。β-カロテンやカンタキサンチンではこのような効果は見られていない。20)

免疫賦活への影響

免疫系には自然免疫系と獲得免疫系があり、侵入する抗原に対応して特異的に働く免疫を獲得免疫と呼ぶ。リンパ球(Tリンパ球、Bリンパ球)やマクロファージは獲得免疫を導く主要細胞であり、その中でTリンパ球は加齢の影響を受けやすい。

そこで、研究グループは加齢にともなう免疫機能に対するアスタキサンチンの効果について検討した。アスタキサンチン含有水を自由採取させた成熟マウス(5週齢)及び高齢マウスに卵白アルブミン(OVA)抗原を投与し、腸管粘膜免疫応答を測定した結果、OVAに対する抗原特異的IgA抗体量は成熟、及び高齢マウスともにCo群と比較して有意な高値を示し、血清中IgG1抗体量は特に高齢マウスで高い値を示した。

脾臓リンパ球T細胞に対しても、成熟マウス、高齢マウスともにアスタキサンチン群で活性化をみとめ、アスタキサンチンは、高齢マウスにおいても抗原に対応する免疫応答を亢進することが考えられる。5)(図2)

腸管粘膜中lgA抗体量(左)と 脾臓細胞におけるTリンパ球幼弱反応(右)図2 腸管粘膜中lgA抗体量(左)と
脾臓細胞におけるTリンパ球幼弱反応(右)

炎症とアスタキサンチン

炎症はウイルス、細菌あるいは紫外線、熱など生物的、物理的さらに化学的物質による損傷や刺激に対して生体が反応して起こる局所的な徴候で、そこには活性酸素が炎症症状の発生に関与していると考えられている。代表的な炎症モデルであるラットのカラゲニン浮腫に対して、ウシのCu、Zn-SODを静注することで足の腫れを抑えることが認められている。21)リウマチ性関節炎の患部に集まる好中球は、O2-を発生させ、さらに炎症をプロモートすることが知られているが、これに対しCu、Zn-SODは同様に痛みや強張り、歩行において有効であった21)、として活性酸素との関連を述べている。以下にTKKの関連グループが行った抗炎症効果についてその概要を報告する。

①リウマチ性関節炎に対するアスタキサンチンの影響

ウシ関節腔内のヒアルロン酸がキサンチンとキサンチンオキシダーゼで生じるO2-とヒドロキシラジカル(・OH)により分解されることが報告されて以後、炎症性の関節疾患に活性酸素やフリーラジカルの関与が注目されている。22)

リウマチ性関節炎患者の関節には好中球が多くみられ、抗原に対して活性酸素を放出するが、自己細胞が標的(抗原)とされているために幹部は一層活性酸素の障害を受けることになる。リウマチ性関節炎への治療に、アスタキサンチン含有カプセルを投与した二重盲検法比較対照試験が行われ、治療への可能性が検討されている。14人のグループにアスタキサンチンを一日12mg与え、一方7人のグループには偽薬を与えた。その結果、8週間後の痛みの度合は、0.27±0.25であり、コントロール群では、0.45±0.14であった。日常生活に対する満足感スコアは投与群が1.75±0.72に対しCo群は1.67±0.94と改善し、アスタキサンチン投与による治療の肯定的な結果が得られている。9)(図3)

リウマチ性関節炎の鎮痛効果図3 リウマチ性関節炎の鎮痛効果

② 手根管症候群に対するアスタキサンチンの影響

手根管症候群とは、手首に手根管と呼ばれる骨と靭帯で囲まれたトンネル構造の部分があり、その中を神経が手のひらに向かって伸びている。手根管の周囲の組織が腫れたりすると(腱鞘炎がその一例)指と手におこるしびれ感や痛みを特徴とする。この症候群は手首を曲げた状態で繰り返し動かす大工職人やピアニスト、整備工、ときにはゴルフなどの趣味に熱中する人に起こることがある。治療法は副木による手首関節の固定、あるいはステロイド剤の患部への注射、さらには手術を行う場合もある。23)

関連グループは、手根管症候群治療へのアスタキサンチン含有カプセルの効果を評価するために二重盲検比較対照試験を行った。この実験は、無作為に選んだ13人のグループに毎食後一日3粒(アスタキサンチンとして一日12mg)を与え、同様に7人のグループにはin active placeboが与えられ、計20人の被験者は8週間服用を続けた。その結果、昼間の痛みの度合に対して、サプリメントグループでは、初期値1.69±0.99→8週後1.00±0.88、と変化し、コントロールグループでは初期値1.67±0.47→8週後1.50±0.50であった。昼間、痛みの持続時間において、サプリメントグループは、同様に2.15±1.23→1.38±1.44と変化し、一方コントロールグループは、2.17±1.07→2.17±1.34と、ほぼ不変であった。被験者の幾人かは生活スタイルが改善したと報告している。アスタキサンチンの含有製品は、患者の日中の痛みの持続期間を短くし、苦痛を軽減することから手根管症候群には効果的な治療法としての可能性を示している。

③ 単純疱疹、口内炎の治療ないし発症防止効果

これにについては以下のような臨床剤が報告されている。24)

単純疱疹(単純ヘルペス)はヘルペスウイルスによる引き起こされる。唇の返縁部、あるいは陰部に最も多く認められ、1個以上の集簇性水泡からなる疱疹を特徴とし再発性がある。50歳男性は4~6週間ごとに10~14日間の発症を繰り返していた。アスタキサンチン3mg/日を発病期間に2週間服用したことで発病期間が2週間から2日間に短縮した。服用から3ヶ月間経過後も再発をみない。口内炎は、口腔粘膜、舌、歯肉に発生する漬瘍性の炎症でウイルスや細菌による場合もあるが原因はよく分かっていない。治療には抗菌軟膏やステロイド軟膏が使われる。

35歳男性で、12歳から口内の腫瘍性炎症で苦しみ、酸味や刺激のある食事には苦痛をともなっていた。アスタキサンチン2mg/日を3週間服用したところ酸味・刺激のある食事が食べられるようになり、服用を停止すると10日以内に再発した。しかし、再び服用を始めると病状が改善した。その後、アスタキサンチン服用中に再発が見られなかった。

紫外線による日焼け防止、皮膚保護作用

紫外線が与える皮膚への障害は単なる日焼けに留まらず皮膚の老化やガンにもつながる。日光の照射で生体中の水分子からO2を生成することが分かっているが、皮膚の場合
たんぱく質中のチロシン、トリプトファンなどのアミノ酸に光が吸収され、そのエネルギー移動が1O2の生成に繋がる。

1O2はDNAに障害を与えるほか、細胞膜における脂質の過酸化を引き起こし角化細胞死へと導く。実際日光にさらされる機会の多い職業の人たちには皮膚の角化やシワの深い人が多く見られる。

18~60歳の健康な男女で日焼けをしやすい人、もしくは普通に日焼けする人、また色素沈着が無~普通程度を示す21人を対象に、紫外線(UV-A、UV-B)によって一定部位に明確な紅斑が生じる最小線量:最小紅斑量(MED)を測定する方法でアスタキサンチンの効果が調べられた。サプリメントを服用する前とアスタキサンチンとして6mg/日、2週間服用後のMED量は平均2.8milli joule上昇した。効果が最大に現れた人は13.8mjであった。アスタキサンチン摂取により一定の紅斑を生じるのにはより強くエネルギーを必要とし日焼けを起こしにくいことが認められている13)(図4)。

また、坂田らはアスタキサンチン-ジエステル体を含む培地でメラノーマ細胞を培養し、顕著なメラニン生成抑制効果を明らかにしている。14)さらに、坂田らはUV-B照射によるシワの形成及び弾力性の低下に対し、ヘアレスマウス背部にアスタキサンチン塗布によって、シワの形成抑制、さらにキュートメーターによる弾力性の測定においてもアスタキサンチンは有効であったと報告している。14)

紫外線による日焼け防止効果図4 紫外線による日焼け防止効果

DNAの酸化的損傷抑制

酸化的ストレスが老化の元凶であり、老化と遺伝子DNAの酸化的損傷との間に相関性が指摘され、22)癌が発生するにも、転移することにおいてもあらゆる段階でフリーラジカルが深くかかわっていると言われている。癌は一般的には遺伝子DNAが異常をきたすことから始まる。・OHは遺伝子DNAを傷害し、DNAの構成成分であるdeoxy-guanosine(dG)の8位を酸化させ8-Hydroxy-dG(8-OHdG)を産生する。DNA中で酸化された8-OHdGは、修復酵素で切り出され、正常なdGと入れ替わる。ところが、DNA中にそのまま残ってしまったり、別の塩基と入れ替る場合もあり、DNAが突然変異を起こすきっかけとなる。(図5中別府らもGenome Research (Mar,2006)に同様の論文を載せている。)

著者らの研究グループは老齢ラット(26月齢F344、雌)5匹に対しアスタキサンチン混合飼料を摂餌投与(平均21.2mg/日/匹)した後、尿中8-OHdGをELISA法により測定しアスタキサンチン摂取が有意に8-OHdGの排泄量を減少させることを確認した(図6)。6)

8-OHdGの生成図5 8-OHdGの生成

高齢ラットにおけるDNA酸化的損傷抑制効果
図6 高齢ラットにおけるDNA酸化的損傷抑制効果

筋萎縮に対するアスタキサンチンの効果

筋不動時に伴う酸化ストレスの増加が筋萎縮をきたす。老齢化のみならず、ケガ、病気による長期療養によって筋力、運動機能の低下が引き起されることに対し、アスタキサンチンがその維持やリハビリに有効に働くかもしれないと考え、以下の実験を実施した。

実験は、14週齢の雄ラットを、アスタキサンチン0.2%、0.04%、0%含有食餌摂取群の3群で比較検討が行われた。投与開始15日目により、すべてのラットに右足の足関節をギプス固定し、さらに10日間飼育した。

その結果、アスタキサンチン摂取群の筋萎縮は、コントロール群(以下Co群)の萎縮率よりも有意(P<0.05)に低かった。(図7)

細胞内では産生されるO2の程度を反映して、Cu、Zu-SOD発現量が変動するが、Cu、Zu-SOD発現量は、Co群では対照側に比べ固定側のほうが有意に高く、一方アスタキサンチン摂取群では有意差は認められなかった。Co群とアスタキサンチン摂取群共に固定側における酵素発現量を比較すると、Co群は優位に高い値を示した。(図8)

Calpainとユビキチン発現量は、Co群において固定側で有意に高かったが、アスタキサンチン0.2%摂取群の固定側のほうが発現量は低かった。(図9)Cathepsin Lにおいても同様の傾向が見られた。17)

以上の結果は、ギプス固定によって引き起される酸化ストレスの増加が脂質過酸化反応を促進し、細胞膜や筋小胞体は正常な機能を失い、細胞内へのCa2+流入の増大、細胞外への排出低下を引き起す。さらに細胞内Ca2+濃度の上昇は、筋原繊維タンパク質を分解する酵素であるCalpainおよびCathepsin Lを活性化する、と推察される。

以上の内容は第60回日本体力医学会大会(2005年)で発表され、現在はさらにモデルを変えた長期間の試験を継続している。

アスタキサンチン摂取が足底筋萎縮率に及ぼす影響図7 アスタキサンチン摂取が足底筋萎縮率に及ぼす影響

アスタキサンチン摂取が足底筋 Cu,Zn-SOD発現量に及ぼす影響
図8 アスタキサンチン摂取が足底筋 Cu,Zn-SOD発現量に及ぼす影響

アスタキサンチン摂取がギプス固定による足底筋 Calpain発現量に及ぼす影響
図9 アスタキサンチン摂取がギプス固定による足底筋 Calpain発現量に及ぼす影響

CRP値に及ぼす影響

厚生労働省研究班(研究責任者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)は、男性約1万5300人、女性約2万6700人を11年半にわたり追跡調査した結果、大腸がんになる危険性は、CRP値の最高グループ(血液1㍑当たり0.96㍉㌘以上)が最低グループ(同0.24㍉㌘未満)より1.6倍高かったことを発表した(2006年4月)。

C・Reactive Proteinは、体内で炎症が起きると増加する急性局面のタンパク質の一つで肺炎球菌の菌体成分、C-多糖体(Fraction C)反応性タンパクとして分離された。血中のCRPレベルの検査はガン、細菌感染や関節リウマチによる炎症のほか血栓症、糖尿病、アルツハイマーなどの生活習慣病も関係していることが研究されている。また、アメリカ心臓協会は心臓血管病の危険性を調べる新たな手法になる可能性があると考えている。

関連グループはCRPに及ぼす影響を二重盲検法によって25人の被試験者(17人が試験品、8人がプラセボ)に対し8週間追跡した。試験品のソフトカプセルは4mgのアスタキサンチンを含み1日3カプセルを服用した。試験の結果は以下の表の通りで、アスタキサンチンを摂取した試験者は平均20%以上CRPレベルが下がったのに対し、
プラセボ摂取の被試験者の減少はなかった。(図10)25)

アスタキサンチンのCRPに対する効果図10 アスタキサンチンのCRPに対する効果

Ⅱ型糖尿病の発生予防

予備軍を含め1,620万人がかかわりをもつという糖尿病は、近年社会的な関心事となっているメタボリックシンドロームのうちの重大な病態の一つである。

その99%がインスリン非依存型と言われていたⅡ型糖尿病である。我々の研究グループは自然発症モデルラットを使い100%のラットが糖尿病を発症するのに対し、アスタキサンチン摂餌ラットは空腹時血糖値が抑えられブドウ糖負荷後の血糖値の上昇も穏やかで、アスタキサンチン摂餌が発症抑制に有効に働く可能性を見出した。近々その詳細を発表する予定である。

安全性について

小野らの行ったヘマトコッカス藻色素の13週間反復混餌投与毒性実験26)では、H藻色素(乾燥ヘマトコッカス全藻より抽出後のペースト状液体)を0%、0.025%、0.075%および0.25%の割合で含有する粉末飼料について、雌雄各10匹を有する4群について試験されている。その結果、すべての動物が試験終了時まで生存し、体重および摂餌において投与に伴う影響は、認められなかった。

血清生化学的検査では、コレステロールの上昇が用量相関性を示唆していたが、その変化の程度はわずかであり、毒性学的意義は乏しいものであった。血液形態学的検査や臓器重量には、投与による変化は認められず、病理組織学検査においてもヘマトコッカス藻色素の投与に誘発される病変はなく、13週間混餌摂取に伴う明らかな毒性所見は認められなかったとしている。

また、西川らは、ラット雄に対しH藻由来アスタキサンチンおよびβ-カロテンをそれぞれ粉末飼料1.000g中に400mgを添加した過剰供与群と、適量供与群(80mg)、Co群を設け、1群各々10匹を41日間飼育し、成長状態について観察を行った。次に、アスタキサンチンおよびβ-カロテンの各々適量供与群とCo群の3群に分け、臓器重量及び血液生化学検査を行った。

アスタキサンチンまたはβ-カロテンの過剰供与群、適量供与群ともに成長は同程度に進行し、ラットの外観や解剖結果においてもCo群とほとんど差はなかった。妊娠出産率はCo群と変わらず母親ラットは全数、子供を出産し、出産率は100%であった。特に大きな遺伝的毒性を有さないものと考えられる。27)

サイアノテック社は、広告により一般から募った年齢35~69歳までの健康な35人の成人について二重盲検法で8週間の医学的安全性試験を実施している。

全ての被験者は各食事毎に1カプセル、計3カプセル/日を服用した。被験者19名は1カプセル中H藻から抽出したアスタキサンチン2mgとサフラワーオイルを含有するカプセルを、他の16名にはサフラワーオイルのみを含有するカプセル(偽薬)を与え、血圧、代謝全般(グルコース、BUN、クレアチニン、全タンパク、ALPなど17項目)と血球細胞(白血球、赤血球、ヘモグロビンなど13項目)について生化学的検査を実施。治験開始時、4週間目、8週間目に測定した。測定で得られた各項目を比較したところ、8週間にわたるH藻抽出物投与群とプラセボ(偽薬)の摂取群の間において、血清カルシウム、全タンパク量とエオシン好性細胞の3項目を除いて、差は見られなくなった。3項目における差は、大変小さく、医学的に重要でなかったと報告している。28)

川村28)は、14名の外来者に対してアスタキサンチンとして1日8mgを4名、12mgを4名、18mgを6名にそれぞれ30日間使用し、その臨床的知見を以下のように述べている。糖尿病の1名は摂取後血糖値を200mg/dL→96mg/dLまで下げ、摂取中止後再び上昇した。肝障害を持つ4名は疲れがなくなり、体調が楽になったと言う。

特に心疾患に対しては動悸、不安感、呼吸などの臨床病状に改善を認め非常に効果的であったとしている。また、川村は、全般的に排尿量が増えたことを特筆し、被験者の中には下腿部、足首が細くなったことを訴える者もいたとして、興味を示している。18mgを摂取した5名において一時的に軽いめまい、ふらつきを覚えたと言う以外、臨床状態や血液所見、生化学的検査において何ら変化を認めていないと報告している(一部未発表データを採用した)。

アスタキサンチンとサプリメント

アスタキサンチンは各国における多くの機能研究の実績をともなって、2000年に入り初めて国内の市場に登場した。

長い食糧史の中で見慣れているサケの赤味は、昨今、テレビの健康番組や一般の料理番組の中でも”アスタキサンチン”」として取り上げられ、その話題は新鮮で非常に興味深く語られている。サケ、エビ、カニ等を呈色する赤い色素は1980年代に明らかにされた強い抗酸化作用が引き金となって、その後、多くの生理機能の研究対象として取り上げられていった。しかし、多くの人はその利用法、摂取する意義についての理解はまだ浅い。

今回、炎症とアスタキサンチンについて記述したが、われわれが重視している一方の生理活性は脂質の酸化変性の防止効果である。
アスタキサンチンの血清LDLコレステロールの過酸化抑制効果については岩本らによって報告され、29)またラットの飼育試験において、HDLコレステロールの増加と、LDLコレステロールの減少を認め、β-カロテン、カンタキサンチンではこのような効果は認められなかったとしている。30)

LDLコレステロールの過酸化変性は動脈硬化形成に至る重要なステップと考えられ、また、生体膜においては脂質の酸化が進行すれば膜は変性し、膜本来の機能を失う。肝障害、貧血、糖尿病、白内障、血管障害などの生活習慣病はこの様な変性と直結していると考えられている。

関連グループの研究からアスタキサンチンの筋萎縮抑制作用のメカニズムに脂質過酸化と膜機能との関連が示唆され、さらにラットを用いた糖尿病発症遅延効果のメカニズムについては、今後解明していく重要な課題と考えている。

2005年に日本内科学会など8学会が発表したメタボリックシンドロームの概念は、内臓脂肪の蓄積が基となって高血圧、高脂血症、高血糖へとつながってゆく脂質および糖代謝異常の病態である。

「老化はいずれ、”病気”に分類されるようになる」(レオナルド・ギャランテ/マサチュセッツ工科大学)の言葉にある通り、今、老化制御の研究は遺伝子、エネルギー代謝、活性酸素を中心に解明が進められている。

生体成分を無差別に攻撃する活性酸素の酸化的連鎖反応の制御物質が間違いなく健康の維持・増進の重要な鍵を握る一つであろう。

有効摂取量

アスタキサンチンの有効摂取量は、本文中にもあるように、人において0.6mg/日から血清LDLの過酸化を抑制することが報告されている。作用の場が血液中であれば経口摂取量も比較的少量で有効量に達するが、組織全体に及ぶとすれば、通常一日の摂取目安量は2~6mg以上、標準的には4~6mgとなる。我々の関連グループが行った米国における臨床試験ではアスタキサンチンとして一日6~12mgで結果が得られているので参考にされたい。

メッセージ

生命維持活動や運動をする(身体を動かす)うえにおいてエネルギー源はATPの産生がもとになり、ATPの産生には必ずラジカルの発生を伴う。男女の寿命差の理由の一つに、男性の方が基礎代謝によりエネルギー発生率が高いことが指摘されている。

動物種の間においても、単位体重あたりの酸素消費量と寿命との間に明らかな相関が見られる。(例:ゾウ=約100年とネズミ=約2年)活性酸素は体に侵入した病原菌を駆除する一方、疾病や老化への先導的役割を担い、疾病の約90%は活性酸素に起因するとさえ言われている。

社会の老齢化は急速に進み、65歳以上が占める人口割合は予測を上回り、すでに20%を超えた。日本人の平均寿命は男79歳、女86歳(平成17年現在)となり、長い高齢期生活を過ごさなければならなくなった。早めにケアすることによって、身体や肌、脳の若さを維持し、長い人生を楽しむための手段を真剣に考えるのも無駄ではないかもしれない。

引用文献

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11) 監物南美ほか:第51回日本栄養・食糧学会講演要旨集 170(1997)
12) U.S.Patent No.5527533(1996)
13) Cyanotech Report:Clinical Evaluation of the Potential of an Antioxidant Supplement to Alter Photobiological Responsiveness in Humans (2001)
14) 坂田修ほか:第47回SDCC研究討論会、42~44(2000)
15) Yehia El Garem:Supplementation With Astaxanthin (AstaCarox) Improves Semen Quality in Infertile Men 170(1997)
16) 特開 2001-2569
17) 杉浦崇夫:第60回日本体力医学会大会、筋萎縮に対するアスタキ サンチンの効果(2005)
18) 幹渉ほか:海洋生物のカロテノイド、恒星社厚生閣(1993)
19) 松野、幹:化学と生物、Vol.28、No.4、219~227、学会出版センター(1990)
20) Murillo E.:Arch.Latinoam Nutr.42(4), 409~413(1992)
21) 大柳善彦:活性酸素と病気、P56~57、P161/化学同人(1994)
22) 吉川敏一:フリーラジカルの科学、p.176、129~130講談社サイエンティフィク(1997)
23) メイヨー.クリニック健康医学大辞典、法研
24) Gene A Spiller,Antonella Dewell,Sally Chaves,:Effect of daily use natural astaxanthin on C-reactive protain.Cyanotech Report
25) Cyanotech Report :Effect of daily use natural astaxantin on C-reactive protein (2006)
26) 大澤俊彦ら監修:ガン予防食品、シーエムシー、138~143(1999)
27) 西川善之ら:甲子園大学紀要 栄養学部編 No.25 (A),19~25(1997)
28) Cyanotech Report:Gene A.Spiller,et.al.,Health Research&Studies Center (2001)
29) 倉繁:Cyto-protection & biolgy Vol.7,338~391(1989)
30) Murillo E.:Arch.Latinoam Nutr.42(4), 409~413(1992)

アスタキサンチン

アスタキサンチンを知る

BioAstin

アスタキサンチンとサケサケは産卵のためにあの激流に逆らって、1日におよそ10数kmもの距離を紫外線を浴びながら遡上する。そして、過酷な運動に耐えたのち、なお一度に3,000~4,000個の卵を産み落とすと言われている。

必然、身体・筋肉は激しい運動や紫外線によって酸素ラジカルの連続的な攻撃に晒され、強度の疲労と障害が生じるはずである。

ところが、サケの耐久力は我々の想像を遥かに越えているようだ。 サケの筋肉内には活性酸素によるダメージを素早く回復する、つまり酸素を有効に効率的に利用する仕組みが体内で働いているに違いない。筋肉の赤味を帯びたオレンジ色は、どのような機能を持った色素なのであろうか。これから解説していくことにします。

身近にあるアスタキサンチン

アスタキサンチンは我々の生活の中に身近に目にすることができる。サケの筋肉、サーモンピンクやエビの甲殻に見られる赤い色素がアスタキサンチンそのものである。しかしサケやエビは自らの体内でアスタキサンチンを合成することはできない。魚介類においては主に藻やプランクトンが造るアスタキサンチンを食餌することによって体内に蓄積され赤味を呈するのである。

エビ、カニの甲殻類においてはしばしばアスタキサンチンはタンパクと結合して存在するため通常は黒ずんで見えるが一旦加熱するとタンパクは変性し、アスタキサンチン本来の色が現れる。また逆にマグロのように赤味の魚が加熱により白っぽく変化する場合があるが、これはミオグロビンと呼ばれるヘモグロビンと類似した、酸素を貯蔵するヘムタンパクである。自然界に広がるアスタキサンチンを含む生物とその含有量を表に示した。

含有量(mg/kg)
Sockeye Salmom 30~58
Coho 〃 9~28
Pink 〃 3~7
Chum 〃 1~8
Chinook King 〃 1~22
Atlantic 〃 5~7
ファフィア酵母* 2000~8000
ヘマトコッカス藻* 10000~25000

*アスタキサンチンを自己合成する生物

釜揚げ桜えび 1.47mg/100g
くるまえび 2.8mg/100g
くるまえび 0.40kg/100g

その他:イクラ、スジコ、エビ、ザリガニ、オキアミ、タイ、キンメダイ、サケ、マス、金魚、ニシキゴイ、ラビンチュラ*(海洋性真核微生物)

静岡県環境衛生化学研究所調べ

アスタキサンチンとカロテノイド

図1 抗酸化に働くカロテノイド及びビタミン

アスタキサンチンとカロテノイド自然界には際立った色彩を放つ生物が多く見られる。

トマト、パプリカ、ニンジン、熱帯魚、フラミンゴ等はカロテノイドと呼ばれる特有の化学構造(図1)を持った、脂溶性の色素によって色付けられている。

黄橙、赤または紫色を呈すカロテノイドは天然に約700種存在すると見られ 、多くの高等植物、一部の植物プランクトンと藻類、真菌及び細菌類によって造られる。自ら合成することが出来ない動物においては藻やプランクトンなどを摂取することによって体内に蓄える。フラミンゴはβ-カロテン、ゼアキサンチンで羽毛をピンクに染め、魚介類の多くはアスタキサンチンを主とし、ツナキサンチンやルテインなども呈色の基となっている。光合成を営む植物はカロテノイドを自ら合成し、それは集光性色素として光エネルギーをクロロフィルに伝達する補助的役割を担う。

一方では光合成に伴って生じる活性酸素の除去に働き、光、酸素による膜の破壊を防御するなど、極めて重要な役割を果たしている。さらに微生物においては走行性に関与する。カロテノイドは炭素数40(時にC30、C35、50)を基本として分子内にイソプレン

CH3

(CH2=C-CH=CH2)n

を縮合した高度な共役二重結合鎖を構成し、分子の端末にイオノン環を持つ特徴ある構造をしている。カロテノイドは構造式上、炭化水素のみで構成されるカロテン類と、末端残基に酸素(O)元素を含んだキサントフィル類に二分され共役系の構造や末端構造が少しずつ異なることによって色調や生物活性に大きな特徴を生み出している。(図1)

カロテノイドを含有する動植物

主なカロテノイド



α、β、γ、δ-カロテン 人参、カボチャ、さつまいも、ほうれん草などの緑黄色野菜、オレンジ、パーム油、卵黄 黄橙色
リコペン トマト、すいか 赤色







アスタキサンチン サケ、マスの身、カニ、エビの殻 赤色
ツナキサンチン はまち、イクラなどの体表部分 赤色
フコキサンチン こんぶ、わかめなどの渇藻類 赤色
カンタキサンチン みかん、マッシュルーム、サケ、マス 赤色
カプサンチン カプサンチン 赤色
ゼアキサンチン とうもろこし、オレンジ、カボチャ、ほうれん草、卵黄、肝臓 黄橙色
ルテイン 緑黄色野菜 黄橙色
クリプトキサンチン カキ、トウモロコシ、オレンジ、卵黄 黄橙色

ビタミンAとカロテノイド

α、β、γ-カロテン、β-クリプトキサンチン、エキネノンなどを代表例とするレチニリデン残基を有するカロテノイドは小腸粘膜上皮細胞あるいは肝臓で代謝されてビタミンAに変化する(プロビタミンA活性)。アスタキサンチンは魚類においてビタミンAに変換されているという報告がある。1,2)さらに、カロテノイドおよびビタミンA欠乏食で飼育したラットの肝臓中にレチノールを認めている。3)しかし、人においては明らかにされていない。

生物の進化と活性酸素

およそ35億年前、地球上に現れた藍色単細胞 Cyanobacteria(Spirulinaはその一種)によって初めて大気中に酸素が放出され始めた。酸素の蓄積はやがて地球上に好気的な有核生物の出現を招き、以後、生物は長い進化の道をたどることになる。しかし、酸素は生命の維持に不可欠な必須性と同時に生体成分に酸化障害を与えてきた。
光合成を営む植物が数多く増えてくると、大気中の酸素濃度はさらに高まっていった。

生物の進化は、酸素濃度から身を守る(酸素毒性を消去する)機能を獲得することでもあり、その機能を備えた生物のみが生存に耐えてきた。
生命を保ちつづけるため酸素を必須とするわれわれにとって、酸素はまた疾病を招き、老化や寿命に悪影響を与える重要な要因ともなってきていることが多くの研究で分かってきた。

アスタキサンチンの商業生産

ヘマトコッカス藻の合理的培養技術の確立

アスタキサンチンに関する様々な研究は主として1980年代に入ってからである。それにはオキアミ抽出のものが使われていた。しかし、アスタキサンチンが単なる色素ではなく、健康の維持増進や代替医療にまで広く貢献できる大きな期待があったにもかかわらず市場への参入をさまたげていたのは生産コストの高いことと独特な臭いであった。それを可能にしたのがヘマトコッカス藻(H藻)の合理的培養技術の確立であった。衛生的にしかも大量、低コストを可能とする商業的な生産が行えるようになってようやくアスタキサンチンはひのき舞台へのぼることとなった。

アスタキサンチンの場合、他のカロテノイドと比べ生合成をする生物は多く存在しない(前項参照)。現在、アスタキサンチンの生産のためにはファフィア酵母、オキアミ(プランクトン摂取により体内に蓄積されたもの)から製したものに比べ、ヘマトコッカス藻由来によるものが圧倒的に主流となっている。

ハワイ島の独特の自然環境は藻類の培養にも最も適していると言えるであろう。
サイアノテック社はハワイ島西側の海岸地帯に豊富な太陽光と気温の恵み、岩盤を透過した水の使用、清浄な空気、等あらゆる条件で藻を育成する環境に恵まれているため、閉鎖式と屋外流路式を併用した循環装置を両立させることができ、高品質、低コスト化を実現した。

アスタキサンチンは藻体から溶媒を使わず、完全な超臨界ガスのみによって抽出され、現在オイル状の製品(アスタキサンチンとして7%~10%含有)が国内に輸入されている。更に35%前後を含有したオイルを原料に国内で粉末タイプ(2%含有)、透明水溶液タイプ(1%含有)、水分散タイプ(0.15%含有)に加工し各種の用途に供給されている。
本品はU.S.FDA及びCanadian Food Inspection Agencyに登録されている分析法によって適格に行われ、製品各々の含有量はフリー体(非エステル体)としての数値を表示しています。

アスタキサンチン生産に主として使われている種

緑 藻(Chlorophyata)
緑藻類(Chlorophyceae)
クラミドモナス目(Chlamydomonadales)
(和:コナミドリムシ目)
ヘマトコッカス(Haematococcaceae)
ヘマトコッカス(Haematococcus)
Volvocales:ボルボクス目
(和:オオヒゲマワリ目)に分類する場合もある。

体内で働く抗酸化物質と活性酸素消去作用

生成する活性酸素に対応するための自然防御機構として、生体はSODやカタラーゼ等、数種の酵素あるいはラクトフェリン、セルロプラスミン等のタンパク質を自ら合成しラジカルの発生を消去している。

しかし、ストレス、環境汚染や化学品を含む食品などによる現代生活の中では、ラジカル生成量が増し、体内で自然形成される抗酸化物質だけでは対応しきれない状況が生れる。その場合、他の抗酸化物質で、ラジカルの連鎖反応を遮断しなければならない。その主要な物質としてビタミンE、カロテノイド、ビタミンC、ポリフェノールなどが列挙されるが、これら天然の抗酸化物質はほとんど植物に由来すると考えてよい。

植物はクロロフィルによって光合成を営み、その過程で活性酸素が発生することが知られており、その場合、ビタミンEやカロテノイドは光や酸素によって膜の破壊を防御する役割を果たしている。植物は自己防衛のために自らそれらを合成する必要がある。ビタミンE(以下V.E)は抗不妊ビタミンと呼ばれた時もあったが、活性の本質は脂質の過酸化、特に生体膜(細胞、赤血球、ミトコンドリア、ミクロソームなど)を構成する脂質の過酸化を抑制することと位置づけられる。

ポリフェノール類に属するフラボノイドは植物界に広く分布し、野菜、果実、樹皮、特に柑橘類に多く含まれ、1O2・OH、2-、H2O2などの活性酸素種の消去作用が明らかにされている。4)

ビタミンE 大豆、胚芽、レバーやうなぎ、植物性油等
ビタミンC パセリ、ブロッコリー、レモン、いちごなど野菜や果物
ポリフェノール アントシアン 赤ワイン、いちご、なす、ブドウ等赤や紫のものに含まれる色素 赤〜紫
タンニン類 タンニン お茶やカキの渋み成分
カテキン 各種お茶の主成分
フラボノイド類 ケルセチン タマネギ、ブロッコリー、赤ワイン、ココア、イチョウ葉
イソフラボン 大豆など豆類
イソフムロン ビールの原料であるホップ

機能から見た生体の酸化障害に対する防御システム
文献30.二木鋭勇 生体の酸化的障害とそれに対する防御システムより一部編集

I. 予防的抗酸化物(Preventive antioxidants): フリーラジカル、活性酸素の生成の抑制

(a) ヒドロペルオキシド、過酸化水素の非ラジカル的分解
カタラーゼ 過酸化水素の分解
グルタチオンペルオキシターゼ(細胞質) 過酸化水素、脂肪酸ヒドロペルオキシドの分解
グルタチオンペルオキシターゼ(血漿) 過酸化水素、リン脂質ヒドロペルオキシドの分解
リン脂質ヒドロペルオキシドグルタチオンペルオキシターゼ リン脂質ヒドロペルオキシドの分解
(b) 金属イオンのキレート化、不活性化
トランスフェリン、ラクトフェリン 鉄イオンの安定化
ハプトグロビン ヘモグロビンの安定化
ヘモペキシン ヘムの安定化
セルロプラスミン、アルブミン 銅イオンの安定化、鉄イオンの酸化
(c) 活性酸素の消去、不均化
スーパーオキシドジスムターゼ(SOD) スーパーオキシドの不均化
カロテノイド 一重項酸素の消去

II ラジカル捕捉型抗酸化物 (radical-scavenging antioxidants)

ラジカルを補足して連鎖開始反応を抑制し、また連鎖成長反応を断つ水溶性
ビタミンC、尿酸、ビリルビン、アルブミン 水溶性ラジカルの捕捉、ビタミンEなど脂溶性ラジカル捕捉型抗酸化物の再生
脂溶性
ビタミンE、ユビキノール、カロテノイド 脂溶性ラジカルおよび水溶性ラジカルの捕捉安定化

III 修復・再生機能 (repair and de novo)

リパーゼ、プロデアーゼ、DNA修復酵素などによる損傷した膜脂質、タンパク質、遺伝子の修復、アシルトランスフェラーゼなどによる再生

IV 適応機能 (adaptation)

必要に応じて抗酸化酵素などを産生し、特定の場に遊走させる

ヘマトコッカス藻の生体

H藻は淡水に育ち葉緑体をもって光合成を営んで生活する。最大35μm程の卵型をした単細胞の緑藻で、栄養に富んだ培地では緑色のコロニーを作り2本の鞭毛で活発に遊泳する。温度、光、栄養、乾燥などの環境が個体の生活に適さない条件に変わると、生き残るための手段として、細胞内に胞子を形成し休眠状態に入る(シスト化)。胞子形成と同時に鞭毛を失って、活動期の細胞と比べると数倍も大きな球状体に成長する。細胞は、培養槽全体が真っ赤になるほどヘマトクローム(アスタキサンチン)を合成し蓄え、乾燥や光ストレスにも耐える準備をするのである。

活動期のヘマトコッカス細胞
活動期のヘマトコッカス細胞
シスト化した細胞
シスト化した細胞

ハワイ島コナでの商業生産

ハワイ島にそびえる4000mを超える2つの山は明らかに西側の海岸地帯の気候に影響し、藻類培養に絶好な条件を与えている。気温はいうまでもないがこの地区は実に太陽光が豊富である。90エーカー(約36万㎡)の敷地を擁し、1983年来、スピルリナの培養を始めたサイアノテック社は1995年よりH藻の培養とアスタキサンチンの生産を開始した。

サイアノテック社が採用したのは全工程の3/4をクローズド(閉鎖型)循環式による段階拡大培養を経て、最終工程の7~10日間を流路式屋外槽で自然と同じ環境で、光を直接(外壁を透過させることなく)細胞に照射させることによってアスタキサンチンを初めとする種々のカロテノイド合成を誘導し促進させる培養システムである。特にクローズド期間のPhyto Max PCS (Pure Culture System)と呼ばれる閉鎖循環式培養で活動期細胞を高濃度に増殖させたのち、流動式オープン槽へ移行する連系システムは合理的で、本法の採用によって微生物からのコンタミネーションの防止とともにアスタキサンチン含有量の高いH藻が得られ、高品質のアスタキサンチンの量産化と低コスト化に飛躍的な影響を与えたのである。

Bio Astinは天然アスタキサンチンを含むほか、β-カロチン、カンタキサンチン、ルテインなど数種類のカロテノイドを含有しU.S.FDAやOrthodox Union Kosher(食物を独自の観点で制約するユダヤ系連合体)にも認められた栄養補助食品として欧米各国で普及し、その有用性が注目されている。

閉鎖循環式 Phyto Dome
閉鎖循環式 Phyto Dome
流路式屋外槽
流路式屋外槽

H藻からの超臨界ガス(CO2)抽出されたアスタキサンチン

H藻は細胞破砕された後、超臨界炭酸ガスによって抽出される。この際、有機溶媒は使われない。アスタキサンチンは常温で油性液体であり、抽出後のOleoresinはサフラワー油で含量調整をされる。標準的な成分構成は、総カロテイド7.7%(そのうちアスタキサンチンは7%以上)不飽和脂肪酸39~54%、飽和脂肪酸10~11%、炭水化物28%、水分4%、たんぱく質0.7%である。主要な脂肪酸組成はリノール酸32%、オレイン酸15%、パルミチン酸8%、リレイン酸5%となっている。

アスタキサンチンの分子内には2つの水酸基(-OH)があり、この部分で脂肪酸とエステル結合している場合が多い。H藻由来のアスタキサンチンは、その中の約80%がモノエステル体、12%がジエステル体で残りはジアルコール体(フリー体)である。

ちなみに、オキアミはジエステル、ファフィア酵母はジアルコール体が多いとされている。5)アルコール体よりエステル体の方が化学的には安定である。従って商品の状態ではむしろエステル体が良い。
また、吸収もジエステル体が一番良いといわれている。5)著者らの研究グループでもラットに経口投与したときのアスタキサンチンのエステル体の体内分布を認めている。(図2)

アスタキサンチンの生理活性はジアルコール体(フリー体)で発現される。6)エステルは体内に存在するエステラーゼによりはずされフリー体に変換される。アスタキサンチンの活性部位は一重項酸素(1O2)の場合、水酸基やカルボニル基の有無、共役二重結合の長さに支配される7)とされ、一方、寺尾はβ-イオノン中のカルボニル基が補捉ラジカルの安定性を増大させ、従ってカンタキサンチンやアスタキサンチンの方がβ-カロテンよりも有効に作用する可能性を指摘している。8)また、アスタキサンチンには立体異性体が存在するが、異性体による生物活性の違いについては認められていない。7)

アスタキサンチンの体内分布
図2 アスタキサンチンの体内分布

予防医療.com に、弊社アスタキサンチンが紹介されています。
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引用文献

1) 井上正康:活性酸素と医食同源、265~269、共立出版
2) 幹渉ほか:海洋生物のカロテノイド、恒星社厚生閣(1993)
3) 松野、幹:化学と生物、28(4)、219-227、学会出版センター(1990)
4) 二木鋭雄、島崎弘幸、美濃真:「抗酸化物質フリーラジカルと生体防御」P7.P267、学会出版センター(1996)
5) Food Style 21、5(12)、30、食品化学新聞社(2001)
6) MIKI:Pure.Appl.Chem.63、141-146(1991)
7) 幹渉:平成二年度日本水産学会秋季大会講演要旨集、P184(1990)
8) 寺尾純二:第3回カロテノイド研究談話会講演要旨集