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夢のアンチエイジングについて語るNMN の老化抑制、活動力の回復とアスタキサンチンの役割について

夢のアンチエイジングについて語る
NMN の老化抑制、活動力の回復とアスタキサンチンの役割について

近年、老化制御に関与する生体成分としてNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)が注目されています。NMN はミトコンドリアを活性化させるとともに、普段は働いていない長寿遺伝子サーチュインが活動するためのスイッチの役をも持っていると言われています。
ミトコンドリアは、生命活動に必要なエネルギーを産生する細胞内小器官です。エネルギー産生にはミトコンドリアに存在する NAD と呼ぶ補酵素が必要で、NAD は体内で NMN から変換されてできる物質です。加齢・老化は NMNそのものの存在量が低下している状態なのですが、外から摂取することにより、NAD 量も増加することが明らかになっています。
細胞にエネルギーが生み出されると同時に生体は宿命的に活性酸素の発生を伴います。これは生物の必然性で避けることができません。そのために、生体には活性酸素消去機能が備わっていますが、加齢・老化に伴い SOD(活性酸素の一種スーパーオキサイドを消去する酵素)の存在も減少しています。人は 40 歳を過ぎる頃から急激に SODの体内生産量が減少します。そのため消去しきれない活性酸素も存在し、それは生体に対し毒性に働きます。感染細菌の消滅に働く有益性も持ちますが、活性酸素は生体のあらゆる場所で四六時中発生し、細胞・組織に障害を与え続けています。
かつて未熟児を酸素過多のテント内で保育したために網膜に障害をきたし、多くの未熟児網膜症を発症した典型的な酸素障害事故がありました。
エネルギー産生の多い動物は逆に短命です。動きの多い動物はその分エネルギーを産生しているわけですから、同時に酸素消費も増えます。動物種による寿命の系統を観ると、体重に比し体表面積当たりのエネルギー発散量、単位体重当たりの酸素消費の多い種は短命です。最も進化したヒトは、この相関にはあてはまりません。生物の種の保存や進化の過程は、酸素毒性から身を守る機能を獲得することでもあったわけです。
ミトコンドリアが活力を取り戻し、エネルギー産生を回復するとなれば、加齢とともに衰えている活性酸素の消去能も同時にケアしておかなければ矛盾が生じます。活性酸素消去能に関しては、自然界の食品成分の中でアスタキサンチンは最も強い能力をもちます。弊社はアスタキサンチンの生体活性に関する研究実績を多数持ちますが、2021年にはアスタキサンチンと筋力低下抑制に関する共同研究論文を、学術誌「nutrients」2021,13(2),379に発表しました。ここではアスタキサンチンが細胞内ミトコンドリアで発生する活性酸素種(ROS)に誘引される筋線維細胞死を抑制することを明らかにしています。
アスタキサンチンはミトコンドリアに比較的集積しやすく、そこに発生する活性酸素の消去に働くことから、弊社は NMN の機能をより効果的にするために、アスタキサンチンとの相互作用が生理的に非常に重要な関係にあることに注目しています。
NMN の主な作用に細胞エネルギーの産生促進のほか、筋力回復、活動量増加、認知機能改善、糖代謝の促進、骨密度上昇などがあります。
また、アスタキサンチンはオートファジーと言う、生体が備えている「細胞がリサイクルされ常に同じ状態を保つ、いわゆる恒常性を維持する機構」を活性する成分の一つに指示されています。
アスタキサンチン・NMN の摂取は身心の活力を生み、生活の質の改善に役立ちます。そのため、中・高齢者の快適な生活の持続に活かせると期待できます。